■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その13~

年間、1万トン以上のCO2を排出する約4,000の事業所に対して排出上限を設定するなど、2013年度の制度開始に向けて、制度の詳細が具体化しつつある国内排出量取引制度。同制度のいわばお手本となっているのが、EUの排出量取引制度「EU-ETS」です。
先行するEUだけでなく、いま各国で制度導入が着々と進められているいますが、そこには共通の大きな目標があります。各国が連携してCO2を制限できる、国際的な炭素市場の形成です。
そこで今回は、前回までのEUとアメリカ・カナダの2つのエリアの排出量取引制度の最新動向をふまえて、日本の実情を解説します。

■日本の制度導入予定年、EU-ETSは第3フェーズが開始

これらのエリアと比較して、いまだ議論段階にある日本の排出量取引制度の実状は、明らかに遅れていると言わざるを得ません。
日本が目指している2013年度の制度開始は、実はEU-ETSでは第3フェーズの開始年に当たります。2020年までの同フェーズでは、「2005年比21%削減」が目標値に設定されているのです。残念ながら、排出量取引制度では、日本は実質的に「発展途上国」です。対策では、EUと比較して約8年間もの遅れをとっています。CO2の排出量もピークアウトしていません。「制度の詳細が決まてから着手すればよい」「年間1万トンの基準に入らないから大丈夫」という考え方ではなく、全ての日本企業が省エネに対して積極的に取り組み、いち早く国内のCO2排出量をピークアウトさせる必要があります。

いかがでしょうか。国内排出量取引制度のポイントをご理解いただけたでしょうか。
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次回から新シリーズがスタートします。ご期待ください。

1月 5, 2011 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ |

■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その12~

年間、1万トン以上のCO2を排出する約4,000の事業所に対して排出上限を設定するなど、
2013年度の制度開始に向けて、制度の詳細が具体化しつつある国内排出量取引制度。同制度のいわばお手本となっているのが、EUの排出量取引制度「EU-ETS」です。
先行するEUだけでなく、いま各国で制度導入が着々と進められているいますが、そこには共通の大きな目標があります。各国が連携してCO2を制限できる、国際的な炭素市場の形成です。
そこで今回は、日本の環境省が動向を重視しているアメリカ・カナダの、排出量取引制度の最新動向を解説します。

■アメリカ・カナダでの排出量取引制度

◎制度開始/2009年1月
◎制度概要/発電所を対象としたキャップ&トレード型の排出量取引制度
◎規制対象/ニューヨーク州等、米国北東部10州が参加
◎削減目標/2009年~2014年±0。2018年は-10%
◎排出枠/ほぼすべての排出枠をオークションで配分

アメリカとカナダで、原子力発電所の増設を推進させる観点からも、極めて重要な制度と考えられいます。2009年から、すでにスタートしています。日本と同様に、両国の中でCO2を最も排出している発電所を第一の規制対象として、CO2排出量の少ない原子力発電所へのシフトを一気に推し進めたい意向です。

■アメリカ州政府での排出量取引制度

◎WCI(西部気候イニシアチブ)
※カリフォルニア州をはじめ、米国西部7州及びカナダ4州が参加
※2010年7月、キャップ&トレード型の排出量取引制度の詳細設計を公表
※2020年までに2005年比15%削減の削減目標を設定

◎MGGRA(中西部地域温室効果ガス削減アコード)
※イリノイ州等、米国中西部6州及びカナダ1州が参加
※2010年5月、キャップ&トレード型の排出量取引制度のモデルルールを公表
※2020年までに2005年比20%削減、2050年までに2005年比80%削減の削減目標を設定

州政府とはいえ、カリフォルニア州の人口は約3,700万人。日本の総人口の約3分の1となります。複数の州が連携して排出量取引制度をスタートさせることは、実質的に国家規模に匹敵すると言っても過言ではありません。WCIもMGGRAも、近年中に制度が導入される可能性が高いと考えられます。

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12月 22, 2010 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ | | コメント (0)

■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その11~

年間、1万トン以上のCO2を排出する約4,000の事業所に対して排出上限を設定するなど、
2013年度の制度開始に向けて、制度の詳細が具体化しつつある国内排出量取引制度。同制度のいわばお手本となっているのが、EUの排出量取引制度「EU-ETS」です。
先行するEUだけでなく、いま各国で制度導入が着々と進められていますが、そこには共通の大きな目標があります。各国が連携してCO2を制限できる、国際的な炭素市場の形成です。
そこで今回は、日本の環境省が、その動向を最も重視しているEUとアメリカ・カナダの2つのエリアの排出量取引制度の最新動向を解説します。

■EU域内排出量取引制度(EU-ETS)

◎制度開始/2005年1月
◎制度概要/施設ごとに総量排出枠を設定するキャップ&トレード型の排出量取引制度
◎規制対象/EU全体のCO2排出量の45~50%を占める、エネルギー集約産業の約11,00施設が対象
◎主要対象業種/発電所、石油精製、製鉄、セメント等のエネルギー多消費施設。2012年からは航空部門も対象化
◎第2フェーズ/2008~2012年を、第2フェーズとして設定。総排出枠として、2005年の排出量比-5.6%を設定
◎削減実績/2009年実績で、前年の2008年比-11.6%の削減に成功

2005年度から制度が導入され、すでに厳しい排出枠が設定された第2フェーズ段階に入っています。世界経済が激しく落ち込んだ2008年比ですが、2009年は11.6%の削減に成功するなど、制度導入がほぼ予定通りに成功している状態と言えます。

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12月 15, 2010 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ |

■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その10~

8月末の国内排出量取引制度の原案公表以来、環境省の国内排出量取引制度小委員会は第12回、13回、そして14回まで行われてきました。会を重ねるごとに制度の骨格が明らかになりつつあります。その一方で、課題も鮮明になってきました。そこで今回は、11月初頭段階での制度のポイントをまとめたいと思います。

■いまだ根強い、排出量取引制度に対する産業界の懸念

10月18日、第13回中央環境審議会地球環境部会国内排出量取引制度小委員会で、一つの報告書が配付されました。「◎東京電力株式会社/執行役員環境部長 影山 嘉宏 氏 ◎トヨタ自動車株式会社/理事 環境部 笹之内 雅幸代理:環境部環境室長 担当部長 岡山 豊 氏 ◎東京ガス株式会社/エグゼクティブスペシャリスト 環境部長 冨田 鏡二 氏」3氏の連名による、報告書「制度オプションについて」の内容修正に関する意見です。
国内の事業者として最もCO2を排出している東京電力と、やはりエネルギープロバイダとして大量のCO2を排出している東京ガス、そして国内最大の自動車メーカーとして各地に工場を展開しているトヨタ自動車が足並みを揃えて、制度設計に対して強い懸念を表明しました。こうした産業界の意思も、電気業事業所に対して総排出量の上限設定を無くした要因の一つになっていると考えられます。ただし、電気業事業所以外の事業者の理解をどのように得ていくのか、まだまだ課題は残されています。

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12月 10, 2010 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ |

■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その9~

8月末の国内排出量取引制度の原案公表以来、環境省の国内排出量取引制度小委員会は第12回、13回、そして14回まで行われてきました。回を重ねるごとに制度の骨格が明らかになりつつあります。その一方で、課題も鮮明になってきました。そこで今回も引き続き、11月初頭段階での制度のポイントをまとめたいと思います。

■電力会社に対する総排出量設定は無し

温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度による2008年度の結果を見ると、電気業事業所(=電力会社)から、実は国内のCO2排出量の約1/3が排出されていることが分かります。誰もがイメージする日本全体の排出量削減に向けた最もシンプルな考え方は、この分野に対して総排出量で上限値を設定することです。
しかし、11月初頭現在の環境省の排出量取引制度の考え方としては、上限値を設定しない方向です。具体的な規制内容としては、発電量当たりの排出量に対して規制する方針。発電量当たりの排出量を減らすためには、従来型の火力発電所から原子力発電や太陽光発電へのシフトを加速させる必要があります。新制度導入によって、日本の電力発電の構造転換を促したい環境省の狙いを感じます。

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12月 1, 2010 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ |

■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その8~

8月末の国内排出量取引制度の原案公表以来、環境省の国内排出量取引制度小委員会は第12回、13回、そして14回まで行われてきました。回を重ねるごとに制度の骨格が明らかになりつつあります。その一方で、課題も鮮明になってきました。そこで今回は、11月初頭段階での制度のポイントをまとめたいと思います。

■1万トン以上の事業所が制度対象に

.国内排出量取引制度の対象として、「年間CO2排出量1万トン以上の事業所」という基準を設定する意向です。現在、地球温暖化対策推進法によって全国で約1万2,000の事業所が、排出量を国に報告しています。しかし、同法での基準値は3,000トンです。数値は3倍以上。対象は、大規模なCO2排出事業所に限定されます。しかし、たとえ1万トンであっても実質的に1万2,000社の総排出量の、約9割がカバーできると分析されています。その中には電気業、石炭製品・石油製品製造業、鉄鋼業、化学工業、窯業土石、製紙など大規模排出の6業種が確実に含まれ、日本全体の排出量を確実に削減できると環境省は推測しています。

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11月 24, 2010 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ |

■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その7~

さる10月8日、国内排出量取引制度が盛り込まれた地球温暖化対策基本法案がついに閣議決定されました。いよいよ施行が現実化してきた国内排出量取引制度。こうした動向の中、やはり気になるのは制度原案を受けての産業界の反応です。
今回も引き続き、日本経団連がさる9月に会員企業に対して行った「排出量取引制度環境省案に関するアンケート」の集計結果に注目したいと思います。

■Q5■
(上記Q1で(4)と答えられた方に伺います)その理由を、以下にご記入ください。

※理由(1)
◎現行技術での国内産業の削減ポテンシャルを考えると、制度の経済的インセンティブは理解しがたく、GHG削減にどれほど効果があるのか甚だ疑問。期待効果とその蓋然性が明確になっていない制度のオプションについて可否判断は困難。我が国は、先進技術開発と国際協力で、より確実に効果的に地球規模でのGHG削減に貢献して行くべきと考える。

◎オプションの可否判断を問う以前の問題として、排出権取引制度の導入の基本的事項について、もっと議論を尽くすべきである。

◎この制度が、GHGを確実に削減するのに有効な方策であるのか?日本の国際競争力や雇用に悪影響を与えないか?等、委員会での意見集約がまだできていないと思う。

※理由(2)
◎排出量取引制度小委員会(第11回)の議事概要を見ても、共通認識に至るまで議論が尽くされたとは言えない状況であるため。

◎理解ポイント◎
Q1の(4)は、「どちらとも言えない」。この回答を選択した企業は2社。温室効果ガス削減に対して、今後何らかの規制や制度の必要性は感じている企業が回答していると推測されます。
この貴重な記述回答の中で注目したいのは、「日本の国際競争力や雇用に悪影響を与えないか?等、委員会での意見集約がまだできていないと思う。」です。
ここに制度成立に向けた、大きなヒントが隠されています。制度開始による企業側の負担増を緩和する、政府からの支援策を「交換条件」が必要であることを感じさせます。継続的な法人税減税や雇用助成金との同時運用があれば、制度が導入される可能性は一気に高まると考えられます。こうした点もまた、このところ政府内で法人税の減税や、雇用拡大につながる様々な税制優遇策が活発に議論されている要因の一つだと推測できます。

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11月 18, 2010 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ |

■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その6~

さる10月8日、国内排出量取引制度が盛り込まれた地球温暖化対策基本法案がついに閣議決定されました。いよいよ施行が現実化してきた国内排出量取引制度。こうした動向の中、やはり気になるのは制度原案を受けての産業界の反応です。
今回も引き続き、日本経団連がさる9月に会員企業に対して行った「排出量取引制度環境省案に関するアンケート」の集計結果に注目したいと思います。

■Q4■
(上記Q1で(3)と答えられた方に伺います)オプション毎に、「賛成」・「反対」・「どちらとも言えない」からひとつ○をお付けいただき、その理由をご記入ください。

(1)オプションA(電力直接方式+総量方式(有償割当)に→(反対)
理由:有償割当は素材産業のような大口排出産業ほど不利で不公平になる。

(2)オプションB(電力間接方式+総量方式(無償割当)+電力原単位規制)に→(反対)
理由:全ての使用エネルギー量削減を狙いとしており、企業の成長を阻害する。

(3)オプションC(電力間接方式+原単位方式)に→(どちらともいえない)
理由:生産変動による使用エネルギーの変化に順応できるが実施効果が薄い。

◎理解ポイント◎
Q1で(3)と答えた企業は、わずか1社。いずれかのオプションによっては、制度開始を受け入れる可能性があることを示唆しています。制度の現実的な「着地点」につながる、貴重な回答と考えることができます。オプション(1)(2)に対しては反対。しかし、オプション(3)に関しては、「どちらともいえない」と回答しています。オプションCをベースに、制度原案が環境省で再考される可能性が高いと推測されます。

いかがでしょうか。国内排出量取引制度のポイントをご理解いただけたでしょうか。
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11月 10, 2010 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ |

■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その5~

これまで4回にわたって、環境省から公表された国内排出量取引制度の原案を解説してきました。
そこで今回は前回に引き続き、原案に対する産業界の反応に関して解説しましょう。原案発表を受けて、日本経団連がさる9月に会員企業に対して行った「排出量取引制度環境省案に関するアンケート」の集計結果に注目したいと思います。

■Q3■
(上記Q1で(2)と答えられた方に伺います)反対の理由を、以下の中から○をお付け下さい(複数回答可)。

(1)他に有効な方策があり、温暖化対策として必要性がない…42
(2)研究開発、設備投資の原資が奪われる、排出枠を購入すれば目標を達成できるため研究開発や設備投資につながらない、といった理由から、温暖化対策として有効ではない… 51
(3)炭素リーケージが生じ、地球規模の温暖化対策にならない… 57
(4)ライフサイクルアセスメントの観点からみた製品による温暖化対策への貢献を阻害するおそれがある…42
(5)国際競争力や雇用に悪影響を与えるおそれがある…60
(6)企業間の公平な競争を阻害するおそれがある…53
(7)官僚肥大につながるおそれがある…13
(8)なし崩しにさらなる規制強化が行われるおそれが強い…22
(9)海外からの排出枠購入により、わが国の国富の流出を招くおそれがある…56
(10)その他…31

◎理解ポイント◎
Q1で、「いずれのオプションでも反対」と回答した61社の内、実に60社が「国際競争力や雇用に悪影響を与えるおそれがある」を反対理由として選んでいます。また、「炭素リーケージが生じ、地球規模の温暖化対策にならない」を57社が選択し、「海外からの排出枠購入により、わが国の国富の流出を招くおそれがある」も56社が選択しています。
これら3つが、制度開始によって影響を受ける電気、鉄鋼、石油などの業界の主な反対理由と考えることができます。しかし、温室効果ガス排出量が突出している電気、鉄鋼、石油などの業界の協力無しに、日本の温室効果ガス大幅削減は実現しません。残された時間を考えると、環境省と産業界の建設的な協議が早急に行われることを願って止みません。

いかがでしょうか。国内排出量取引制度のポイントをご理解いただけたでしょうか。
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11月 2, 2010 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ |

■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その4~

これまで3回にわたって、環境省から公表された国内排出量取引制度の原案を解説してきました。
そこで今回は、原案に対する産業界の反応に関して解説しましょう。原案発表を受けて、日本経団連がさる9月に会員企業に対して行った「排出量取引制度環境省案に関するアンケート」の集計結果に注目したいと思います。

■日本経団連実施アンケートの特徴

さる9月、日本経団連が実施したアンケートの対象は、全ての会員企業ではありません。今回対象にしたのは、国内排出量取引制度でキャップを課されることが確実な、電力をはじめとして鉄鋼、自動車などの業界の73社。国内を代表する大手企業が多数含まれると、容易に想像がつきます。環境省の制度原案に対する、よりリアリティのある産業界の反応を読み取ることができます。

◎送付総数:73社
◎回答総数:64社(回収率88%)

◎調査対象業界
電力(10社)、石油(5社)、ガス(7社)、鉄鋼(11社)、 化学(10社)、製紙(6社)、セメント(2社)、電機電子(7社)、 自動車(5社)、機械(1社)の各業種  ※カッコ内は回答社数

■Q1■
現在環境省の中央環境審議会排出量取引制度小委員会では、排出量取引制度の制度設計について、議論が行われています。さる8月31日には、具体的な制度設計のオプションが提示されたところです。 これらのオプション(環境省原案)の導入について、賛成ですか、反対ですか?以下の中からひとつに○をお付け下さい。

(1)いずれのオプションでも賛成…0
(2)いずれのオプションでも反対 …61
(3)どのオプションかによる …1
(4)どちらとも言えない …2

◎理解ポイント◎
この回答で注目したいのは、「いずれのオプションでも賛成」と回答した企業が0社である点です。その一方で、「いずれのオプションでも反対」と61社が回答しています。排出量取引制度開始にともない、実質的に負担増となる各社は、環境省の原案に対して強く反対の姿勢を明示していることが分かります。

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10月 27, 2010 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ |

■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その3~

さる8月31日、環境省の中央環境審議会・地球環境部会国内排出量取引制度小委員会で提示された、国内排出量取引制度に関する環境省の原案。本シリーズでは、この原案を紐解きながら、国内排出権取引制度のポイントを分かりやすく解説しています。
シリーズ第3回目は、提示された3つの原案を解説しましょう。

■発電にともなうCO2に対する2つの解釈

排出権取引制度創設に向けて、環境省が提示した3つの原案。いずれも、最も重要なポイントは「発電にともなうCO2」を、電力会社の排出とするか、または電力を実際に使用する企業側の排出とするかです。そこで3つの原案を理解するために、まず電力関連の排出量に関する2つの解釈方法に関して解説しましょう。

◎直接排出
発電所で排出されるCO2を、電力会社の排出とする考え。電力会社の負担が増えるため、電気料金の急激な値上げも想定されます。

◎間接排出
発電所で排出されるCO2を、電力需要家の排出とする考え。企業や工場、ビルなど実際の需要サイドに負担が生じます。より広範囲でCO2削減が必要となります。

これら2つを踏まえて、3つの原案を解説しましょう。

■環境省提示の3つの制度原案

◎原案(1)/オプションA:電力直接方式+総量方式(有償割当)
※電力の取り扱い(原文)
制度のカバー率が高くなること、電気事業者に直接の排出削減のインセンティブが働くこと等から、直接排出方式とする。

◎理解ポイント
電力会社の負担が最も多いオプションです。電力価格に、順次転嫁されることが予想されます。しかし、企業などの電力需要家には直接的な削減義務がありません。

◎原案(2)/オプションB:電力間接方式+総量方式(無償割当)+電力原単位規制
※電力の取り扱い(原文)
(1)電力需要家側に直接的な排出削減インセンティブが働くこと、既存制度(排出量算定報告公表制度、電力供給義務等)との親和性があること等から、間接排出方式とする。

(2)あわせて、一定の基準値まで原単位を改善するよう電力事業者に対して義務づける。電気事業者が当該義務を達成できなかった場合には、基準値と実績値の差分に実績の発電量を乗じた排出量分に相当するクレジットの調達(調達できなかった場合のペナルティを含む)を課す。

◎理解ポイント
工場や企業、ビルなどの電力需要家に、総量で無償割当する方式です。実質的に企業別に排出量に上限が設定されるため、削減義務が生じます。また、電力会社にも削減義務が生じます。

◎原案(3)/オプションC:電力間接方式+原単位方式AC
※電力の取り扱い(原文)
電力需要家側に直接的な排出削減インセンティブが働くこと、既存制度(排出量算定報告公表制度、電力供給義務等)との親和性があること等から、間接排出方式とする。

◎理解ポイント
工場や企業、ビルなどの電力需要サイドに、原単位方式での改善を義務付ける方式です。ただし、上限の設定が無いため、国内生産や経済活動の活発化にともない、排出量が大幅に増加してしまう可能性も考えられます。

■生産拠点を抱える企業は、特に要注意

排出権取引制度導入で最も影響を受けるのは、国内に多数の生産拠点や事業拠点を持ち、生産・事業活動を積極的に行っている企業です。オプションAで決定した場合、料金の値上げによって、コスト負担が増加します。またオプションB、またはCの場合、生産量が増加すれば、その分、現場での削減義務が高まることが予想されます。
国内排出量取引制度は、現段階で2013年4月からの開始が予定されています。グリーンITによる省エネに徹底的に取り組むことで、早期にエネルギー消費量をピークアウトさせることが重要です。

いかがでしょうか。国内排出量取引制度のポイントをご理解いただけたでしょうか。
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10月 20, 2010 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ |

■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その2~

このところ、民主党代表選挙の報道ばかりが目立ちますが、実は環境省では着々と排出量取引制度に関する議論が進められています。さる8月31日に行われた中央環境審議会・地球環境部会国内排出量取引制度小委員会では、国内排出量取引制度に関する環境省の原案が正式に提示されました。
前回から始まった新シリーズでは、この原案の内容を分かりやすく解説しています。第2回目の今回は、新制度原案を理解するための3つの基本的なポイントを引き続き解説します。

■制度の開始時期に関して

◎環境省提示:制度原案における原文(1)
中長期目標の達成に向けて早期の制度開始が望ましく、当面、2013~2020年度を2期間、(例えば2013~2015年度[3年間]、2016~2020年度[5年間])に分け実施する。

◎環境省提示:制度原案における原文(2)
また、長期にわたり低炭素社会構築を実現するとのシグナルを社会に発信し、計画的な設備投資、技術投資等を促すため、2050年度に至る経路(パス)も可能な限り設定する。

◎理解ポイント
まず国内排出量取引制度は、2013年度からの開始が予定されています。開始まで、実質わずか2年半です。
また制度は2020年までの2期間に2分割され、運用されることになりそうです。2020年段階での削減目標達成のため、改正東京都環境確保条例と同様に段階的に厳しい削減値が設定されることが予想されます。

■遵守期間・ルールに関して

◎環境省提示:制度原案における原文(1)
遵守期間については、義務履行状況を毎年チェックするためにも単年度とするのが適当。

◎環境省提示:制度原案における原文(2)
不遵守の場合の適切な罰則等の措置が必要。

◎理解ポイント
削減義務を負った企業や大規模オフィスビルは、毎年、排出量算定・報告の義務も合わせて生じることになります。その提出情報を、客観的に検証を完了し、より短期間で、排出枠を購入するか、あるいは売却できるを判断できる新たなシステムが設計されるようです。
また、同様に削減義務の確実な履行のために、罰則の導入も検討されています。

いかがでしょうか。国内排出量取引制度のポイントをご理解いただけたでしょうか。
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次回も引き続き、「2013年、国内排出量取引制度導入へ」をお届けします。

10月 13, 2010 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ |

■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その1~

このところ、民主党代表選挙の報道ばかりが目立ちますが、実は環境省では着々と排出量取引制度に関する議論が進められています。さる8月31日に行われた中央環境審議会・地球環境部会国内排出量取引制度小委員会では、国内排出量取引制度に関する環境省の原案が正式に提示されました。
今回からはじまる新シリーズでは、この原案の内容を分かりやすく解説します。まず第1回目の今回は、新制度原案を理解するための3つの基本的なポイントを解説します。

■制度の適用範囲(業界・業種)に関して

◎環境省提示:制度原案における原文(1)
排出源ごとに考えた場合、個々の家庭や自家用車から排出される温室効果ガスを個別に規制対象とすることは、行政コストの面から言っても困難であり、省エネ家電の普及促進や自動車の燃費規制などの政策が有効。一方、大規模な工場やビルなどは、こうした排出源と比較して排出量が圧倒的に大きく、行政側としても把握がしやすいという特徴がある。

◎環境省提示:制度原案における原文(2)
このため、大口排出源の温室効果ガス排出量に排出枠(キャップ)を設定し、排出総量削減を促す制度を創設することが喫緊の課題。その際、単なる総量規制ではなく、企業間での排出枠の取引(トレード)等を認め、排出削減に経済的インセンティブを与えつつ、柔軟な義務履行を可能とする仕組みが「キャップ・アンド・トレード」である。

◎理解ポイント
つまり、小規模企業や一般家庭は対象とはせず、温室効果ガス(≒CO2)を大量に排出している企業や業界、そして大規模のオフィスビルや商業施設が制度の対象となります。制度施行に伴い、一定の温室効果ガス削減義務が生じることになります。期間内に削減義務値をクリアできない場合、他の企業から排出枠を購入しなければなりません。
しかし、中小企業であっても大規模なオフィスビルなどにテナント入居している場合、削減義務が生じることが考えられます。制度導入によって、実質的に相当数の企業に削減義務が拡大すると考えられます。

いかがでしょうか。国内排出量取引制度のポイントをご理解いただけたでしょうか。
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次回も引き続き、「2013年、国内排出量取引制度導入へ」をお届けします。

10月 6, 2010 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ |