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■新局面、内部統制システム■
~実施基準改訂を、チャンスに変えるために その26~

日銀から公開された7月の「地域経済報告」では、全国9地域のうち近畿と四国を除く7地域で景気判断が上方修正されるなど、震災から100日が経過して徐々に国内経済が持ち直して来ました。しかし、電力不足と現実味を帯びてきた電気料金の大幅値上げなど、企業を取り巻く経営環境が、今後も厳しいことは言うまでもありません。経営コストの一層の削減は、全ての日本企業の急務です。
そこで一つの大きな契機にしたいのが、4月から適用された「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」改訂です。同基準改訂版のポイントを、企業経営者、そしてシステム管理者のみなさんに向けて分かりやすく解説してきた本シリーズも、今回でいよいよ最終回。最終回も「財務報告に係る内部統制の監査」の具体的な中身に注目します。

◎財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準◎
III. 財務報告に係る内部統制の監査(改訂案)

(4)不正等の報告

監査人は、内部統制監査の実施において不正又は法令に違反する事実を発見した場合には、経営者、取締役会及び監査役又は監査委員会に対して適時に報告して適切な対応を求めるとともに、内部統制の有効性に及ぼす影響の程度について検討し、その結果、その事実が内部統制の不備又は開示すべき重要な不備に該当する場合には上記(内部統制の開示すべき重要な不備の報告と是正)に記載した対応を取らなければならない。

●理解ポイント●
悪質な不正行為を発見した場合、監査法人には取締役会や監査委員会でのスピーディーな報告義務があります。この報告を受けて、企業側には是正義務も発生します。ただし、これまでの各社のケースを踏まえると、内部統制報告書や内部統制監査報告書の「再提出」はマーケットでマイナス評価につながり、株価を急落させる可能性があります。
是正における現場作業増加によるコストの増加、監査業務増加における監査コストの増加、しかも株価低迷による時価総額の低下など、不正発見によって、様々なリスクプライスへと発展する可能性があります。
内部統制システムの不備は、具体的に8つの影響をもたらす可能性があると考えられます。

1)グループ親会社の株価急落
2)株価低迷による、市場からの資金調達力の低下
3)ステークホルダーとの信頼関係悪化
4)ブランドイメージの悪化
5)イメージ悪化による市場競争力悪化で業績悪化
6)経営陣への責任追及
7)イメージ悪化による入社志望者の減少
8)入社希望者の質的低下による、中長期的企業力の低下

内部統制システムの不備は、上場企業とグループ子会社全体の将来をも揺るがしかねない問題です。常時システムの実効性の維持と向上に努めることが重要です。

いかがでしょうか。実施基準改訂のポイントをご理解いただけたでしょうか。
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次回も引き続き、「新局面、内部統制システム」をお届けします。

9月 1, 2011 ■新局面、内部統制システム■ |