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■新局面、内部統制システム■
~実施基準改訂を、チャンスに変えるために その25~

日銀から公開された7月の「地域経済報告」では、全国9地域のうち近畿と四国を除く7地域で景気判断が上方修正されるなど、震災から100日が経過して徐々に国内経済が持ち直して来ました。しかし、電力不足と現実味を帯びてきた電気料金の大幅値上げなど、企業を取り巻く経営環境が、今後も厳しいことは言うまでもありません。経営コストの一層の削減は、全ての日本企業の急務です。
そこで一つの大きな契機にしたいのが、4月から適用された「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」改訂です。同基準改訂版のポイントを、企業経営者、そしてシステム管理者のみなさんに向けて分かりやすく解説してきた本シリーズも、今回でいよいよ最終回。最終回も「財務報告に係る内部統制の監査」の具体的な中身に注目します。

◎財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準◎
III. 財務報告に係る内部統制の監査(改訂案)

(3)内部統制の開示すべき重要な不備の報告と是正

◎期末後の是正措置
〔期末日後に実施された是正措置の検討〕

内部統制報告書に期末日後に実施された開示すべき重要な不備に対する是正措置が付記された場合、監査人は、当該是正措置に係る
内部統制報告書の付記事項などの記載内容の妥当性を検討するため、例えば、以下の手続を実施する。

a. 当該是正措置に関する稟議書等の社内文書を入手して、その内容を確認する。
b. 是正措置の内容について、財務、経理及び関連する部署の担当役員等に質問する。
c. 是正措置が連結子会社等で実施された場合で、当該連結子会社等を他の監査人が監査している場合には、 当該他の監査人から、当該是正措置の内容に関する他の監査人の見解等を確認する。

●理解ポイント●
年度末日までに実際のシステム改善を含め内部統制システムの是正が完了しないケース、
または新年度開始後に、重要な不備が検出されるなどのケースも想定されます。事実、これまでにも新年度開始後に、旧年度において重要な欠陥(基準改訂前のため)が新たに指摘されたケースがありました。しかし、その場合、年度内に是正措置が完了した場合と比較して、より大きく株価に影響を及ぼす可能性が考えられます。
内部統制システムの不備を放置してしまった企業側、内部統制システムの不備を発見できなかった監査法人側、双方に大きなデメリットが生じます。だからこそ、通年での定期的な資料提出と、客観的で的確な自己分析が不可欠なのです。

いかがでしょうか。実施基準改訂のポイントをご理解いただけたでしょうか。
なお、クオリティでは内部統制システムの評価システムに活用できるモニタリングツール「QOH」とレポーティングツール「eX Report」をご用意しています。
詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

Dr.QがITサプリをお届けしました。
次回も引き続き、「新局面、内部統制システム」をお届けします。

8月 24, 2011 ■新局面、内部統制システム■ |

■新局面、内部統制システム■
~実施基準改訂を、チャンスに変えるために その24~

6月発表の財務省と内閣府による、4~6月期の法人企業景気予測調査では、大企業全産業の景況判断指数が-22.0と大幅悪化しており、日本企業の経営環境は今後ますます厳しくなることが予想されます。全ての日本企業にとって、経営コストの削減が最大の急務です。
そこで一つの大きな契機にしたいのが、4月からの「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」改訂版適用です。本シリーズでは同基準改訂版のポイントを、企業経営者、そしてシステム管理者のみなさんに向けて分かりやすく解説しています。今回も引き続き、「財務報告に係る内部統制の監査」の具体的な中身に注目します。

◎財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準◎
III. 財務報告に係る内部統制の監査(改訂案)

(3)内部統制の開示すべき重要な不備の報告と是正

◎開示すべき重要な不備の是正状況の検討
〔期中に存在した開示すべき重要な不備の是正状況の確認〕

監査人は、監査の過程で内部統制の開示すべき重要な不備を発見した場合には、経営者に報告して是正を求めるとともに、当該開示すべき重要な不備の是正状況を適時に確認しなければならない。
経営者又は監査人が開示すべき重要な不備を発見した場合でも、前年度以前に発見された開示すべき重要な不備を含め、それが内部統制報告書における評価時点(期末日)までに是正されていれば、内部統制は有効であると認めることができる。
監査人は、開示すべき重要な不備の是正結果を、取締役会及び監査役又は監査委員会に報告しなければならない。なお、評価時点(期末日)までに開示すべき重要な不備について是正措置が実施された場合には監査人は、実施された是正措置について経営者が行った評価が適切であるか確認を行う。

●理解ポイント●
是正状況の確認で注目したいのは、「前年度以前に発見された開示すべき重要な不備を含め、それが内部統制報告書における評価時点(期末日)までに是正されていれば、内部統制は有効であると認めることができる。」です。
万一、現在の内部統制システムに重要な不備が発見された場合、年度末日までに、システム改修と検証を完了させる必要があります。ただし、重要な不備が発見された場合、より多くのサンプルに対する再監査を含め、追加の監査工数が大幅増加することが予想されます。また、発見が第4四半期に入ってからの場合、新年度の開始まではわずか3ヶ月しか猶予は無いことになります。もし改修できず、システムの不備が残されたままの場合、内部統制監査報告書上で重要な不備を指摘され、公開されることになります。当然、金融庁のEDINETでも同様に公開されるため、株価に極めて大きな影響を及ぼす恐れがあります。
企業側には、 監査法人より早く、システムの不備に発展する可能性のあるリスクを検出できるモニタリング体制と、データに対する入念な定期分析が要求されます。

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8月 17, 2011 ■新局面、内部統制システム■ |

■新局面、内部統制システム■
~実施基準改訂を、チャンスに変えるために その23~

6月発表の財務省と内閣府による、4~6月期の法人企業景気予測調査では、大企業全産業の景況判断指数が-22.0と大幅悪化しており、日本企業の経営環境は今後ますます厳しくなることが予想されます。全ての日本企業にとって、経営コストの削減が最大の急務です。
そこで一つの大きな契機にしたいのが、4月からの「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」改訂版適用です。本シリーズでは同基準改訂版のポイントを、企業経営者、そしてシステム管理者のみなさんに向けて分かりやすく解説しています。今回も引き続き、「財務報告に係る内部統制の監査」の具体的な中身に注目します。

◎財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準◎
III. 財務報告に係る内部統制の監査(改訂案)

(3)内部統制の開示すべき重要な不備の報告と是正

◎開示すべき重要な不備等の報告
〔内部統制監査で発見した開示すべき重要な不備等の報告〕

監査人は、監査の過程で開示すべき重要な不備を発見した場合には、その内容を、経営者に報告して是正を求めなければならない。
また、監査人は、当該開示すべき重要な不備の内容を経営者に報告した旨を、取締役会及び監査役又は監査委員会に報告しなければならない。
監査人は、開示すべき重要な不備以外の不備を積極的に発見することを要求されてはいないが、監査の過程において、財務報告に係る内部統制のその他の不備を発見した場合には、適切な管理責任者に適時に報告しなければならない。
監査人による報告では、報告の対象となる不備が内部統制の不備、開示すべき重要な不備のいずれに区別されるのかを明らかにしなければならない。ただし、迅速な報告が必要であると判断した場合に、その時点では当該区別を明らかにしないですみやかに報告し、当該区別については、改めて報告するということも考えられる。

●理解ポイント●
ここで注目したいのは、「迅速な報告が必要であると判断した場合に、その時点では当該区別を明らかにしないですみやかに報告し、当該区別については、改めて報告するということも考えられる。」です。
つまり、不備が発生している区分が明らかでない段階で監査法人から報告(≒指摘)を受けた場合、現在の内部統制システムには明らかに不備があり、細かい検証と実際のシステム改修が確実となり、短期間で多くの追加工数が必要になると推測されます。また、検証作業にともない監査コストの大幅な上昇も考えられます。
万一の場合、企業ブランドを守り、ステークホルダーとの信頼関係を維持し、監査コストを抑えるためにも重要なのは、いかにスピーディーに不備を解消するかです。こうした観点からも、社内のシステム管理部に内部統制を詳しく理解した専門家を、確実に養成しておくことが求められます。

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8月 10, 2011 ■新局面、内部統制システム■ |

■新局面、内部統制システム■
~実施基準改訂を、チャンスに変えるために その22~

6月発表の財務省と内閣府による、4~6月期の法人企業景気予測調査では、大企業全産業の景況判断指数が-22.0と大幅悪化しており、日本企業の経営環境は今後ますます厳しくなることが予想されます。全ての日本企業にとって、経営コストの削減が最大の急務です。
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◎財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準◎
III. 財務報告に係る内部統制の監査(改訂案)

(3)内部統制の開示すべき重要な不備の報告と是正

◎開示すべき重要な不備等の報告
〔内部統制監査で発見した開示すべき重要な不備等の報告〕

(前回から続く)しかしながら、ITに係る全般統制の不備は、それ自体が財務報告の重要な事項に虚偽記載が発生するリスクに必ずしも直接に繋がるものではないため、業務処理統制が現に有効に機能していることが検証できているのであれば、全般統制の不備をもって直ちに開示すべき重要な不備と評価されるものではないことに留意する。

●理解ポイント●
全般統制に万一不備が生じていると判定されても、重要な不備と評価はされません。だからと言って、これは全般統制を軽視できるものではありません。
全般統制に不備がある場合、内部統制全体の実効性には明らかに不備が生じていることになります。そのため企業側には、早期の改善が要求されます。監査法人側も、確実に改善を要求してきます。企業内における実務担当者であるシステム管理者の負担が、さらに増加することが予想されます。つねに、全般統制と業務処理統制の双方を重視し、内部統制の実効性を維持することが求められます。

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Dr.QがITサプリをお届けしました。
次回も引き続き、「新局面、内部統制システム」をお届けします。

8月 3, 2011 ■新局面、内部統制システム■ |