■新局面、内部統制システム■
~実施基準改訂を、チャンスに変えるために その17~
震災復興財源と福島第1原発事故の賠償財源の双方確保を目的に、増税と電気料金の値上げが現実味を帯びてきました。全ての日本企業にとって、経営コストの削減が最大の急務です。
そこで一つの大きな契機にしたいのが、4月からの「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」改訂版適用です。本シリーズでは同基準改訂版のポイントを、企業経営者、そしてシステム管理者のみなさんに向けて分かりやすく解説しています。今回も引き続き、「財務報告に係る内部統制の監査」の具体的な中身に注目します。
◎財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準◎
III. 財務報告に係る内部統制の監査(改訂案)
(2)業務プロセスに係る内部統制の評価の検討
〔業務プロセスに係る内部統制の不備の検討〕
監査人は、内部統制の不備が識別された場合、当該不備が、個々に又は組み合わせにより開示すべき重要な不備に該当するかどうかを、例えば、以下のとおり判断する。
イ. 業務プロセスから発見された内部統制の不備がどの勘定科目等に、どの範囲で影響を及ぼしうるかについての検討
監査人は、業務プロセスに係る内部統制の不備が発見された場合、不備の重要性を判断するに当たり、当該業務プロセスに係る内部統制の不備がどの勘定科目にどの範囲で影響を及ぼすか検討する。
例えば、ある事業拠点において、ある商品の販売に係る業務プロセスで問題が起きた場合、その問題の影響が及ぶ売上高は、当該販売プロセスが当該事業拠点に横断的な場合(例えば、ある事業拠点において、すべての出荷が定型化した販売手順を経て行われる場合であって、その出荷のプロセスに不備が発見された場合)には、当該事業拠点全体の売上高に影響を及ぼすものと考えられる一方、問題となった業務プロセスが特定の商品に係る販売プロセスに固有のものである場合には、当該商品の売上高だけに影響を及ぼすものと考えることができる。
●理解ポイント●
万一の場合、監査法人が不備の重要性を分析するにあたって極めて重要になるのがクライアントPCの操作ログです。企業側にはログデータの中から、監査法人の要望に応じて、速やかに必要なログを検索し、時系列で配列できる体制整備が不可欠です。
また、ログデータの検索結果をもとに、影響が生じる範囲を限定させることも重要です。逆に限定することができなければ、監査工数が大幅に増加し、最終的に監査費用の増大につながる可能性も考えられます。全ての上場企業、そして連結子会社で、操作ログ取得・分析ツールの操作性と有効性を、いま一度改めて見直すことが求められています。
いかがでしょうか。実施基準改訂のポイントをご理解いただけたでしょうか。
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次回も引き続き、「新局面、内部統制システム」をお届けします。
6月 29, 2011 ■新局面、内部統制システム■ | Permalink


