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■新局面、内部統制システム■
~実施基準改訂を、チャンスに変えるために その12~

節電の長期化による産業活動停滞が、今後の日本企業の業績に及ぼす影響は甚大。上場企業、およびグループ企業は、早急に経営コスト削減に取り組む必要があります。
そこで一つの大きな契機にしたいのが、4月からの「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」改訂版適用です。本シリーズでは同基準改訂版のポイントを、企業経営者、そしてシステム管理者のみなさんに向けて分かりやすく解説しています。今回も引き続き、「財務報告に係る内部統制の監査」の具体的な中身に注目します。

◎財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準◎
III. 財務報告に係る内部統制の監査(改訂案)

(2)業務プロセスに係る内部統制の評価の検討

〔業務プロセスに係る内部統制の評価の検討〕

ロ. 業務プロセスに係る内部統制の運用状況の検討
a.運用状況の検討の内容及び実施方法
監査人は、評価対象となった業務プロセスに係る内部統制の運用状況を理解しなければならない。そのため、監査人は、経営者の内部統制の運用状況に関する「Ⅱ 財務報告に係る内部統制の評価及び報告」3.(7)に記載の内部統制の記録を入手し、関連文書の閲覧、適切な管理者又は担当者に対する質問等により、内部統制の実施状況(自己点検の状況を含む。)を検証する。また、記録の閲覧や質問等では検証が困難な場合には、業務の観察や、必要に応じて適切な管理者又は担当者に再度手続を実施させることによって検証する。

●理解ポイント●
ここでも、企業側のデータ次第で、監査コストを削減できることが分かります。注目したいのは、
「内部統制の記録を入手し、関連文書の閲覧、適切な管理者又は担当者に対する質問等により、内部統制の実施状況(自己点検の状況を含む。)を検証する。」
という記述です。
企業側には、監査法人に対して定期的に適切なデータを提供し、またセキュリティレポートなどによって内部統制システムの実効性を立証することが要求されます。企業側の体制次第で、監査法人の検証プロセスを簡素化し、関連コスト圧縮が可能です。
今回の実施基準改訂を最大限に有効活用して、経営コスト削減に取り組んでください。

いかがでしょうか。実施基準改訂のポイントをご理解いただけたでしょうか。
なお、クオリティでは内部統制システムの評価システムに活用できるモニタリングツール「QOH」とレポーティングツール「eX Report」をご用意しています。
詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

Dr.QがITサプリをお届けしました。
次回も引き続き、「新局面、内部統制システム」をお届けします。

5月 25, 2011 ■新局面、内部統制システム■ |

■新局面、内部統制システム■
~実施基準改訂を、チャンスに変えるために その11~

節電の長期化による産業活動停滞が、今後の日本企業の業績に及ぼす影響は甚大。上場企業、およびグループ企業は、早急に経営コスト削減に取り組む必要があります。
そこで一つの大きな契機にしたいのが、4月からの「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」改訂版適用です。本シリーズでは同基準改訂版のポイントを、企業経営者、そしてシステム管理者のみなさんに向けて分かりやすく解説しています。今回も引き続き、「財務報告に係る内部統制の監査」の具体的な中身に注目します。

◎財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準◎
III. 財務報告に係る内部統制の監査(改訂案)

(2)業務プロセスに係る内部統制の評価の検討

〔業務プロセスに係る内部統制の評価の検討〕

イ. 業務プロセスに係る内部統制の整備状況の検討
上記内部統制の整備状況に関して、監査人は、財務諸表監査の実施過程において、一定の監査証拠を入手しているのが一般的と考えられ、その場合には、その利用が可能であることに留意する。
また、監査人は、「Ⅱ 財務報告に係る内部統制の評価及び報告3.(7)①」において「特に、事業規模が小規模で、比較的簡素な構造を有している組織等においては、様々な記録の形式・方法をとりうる。
例えば、当該会社の作成している経営者から組織の内外の者に対する質問書、各業務の業務内容を前任者から後任者に伝達するための文書等、販売担当者が受注の際に作成した文書等、ソフトウェアのマニュアル、伝票や領収書などの原資料、受注入力後販売管理システムから出力される出荷指図書などの業務指示書等を適宜、利用し、必要に応じてそれに補足を行っていくことで足りることに留意する。」とされていることに留意する(以下、実施基準「Ⅲ. 財務報告に係る内部統制の監査」において同じ。)。

●理解ポイント●
ここで理解したいのは、企業グループ全域において実効性の高い内部統制システムを整備するために、全社に対して高価なシステムやERPなどを導入する必要はないと間接的に解説されている点です。内部統制システムのポイントは、価格ではなく、「実効性」なのです。
「比較的簡素な構造を有している組織等においては、様々な記録の形式・方法をとりうる。」と、監査法人から過度なシステム導入や対策を要求することがないように、いわば念が押されています。
そこで重要になってくるのは、企業側(システム管理部)の内部統制に対する能動的な取り組みと、客観的なデータによる主体的な実効性の立証です。企業側の取り組み次第で、確実に監査プロセスを簡素化し、監査コストを削減できるのです。

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次回も引き続き、「新局面、内部統制システム」をお届けします。

5月 18, 2011 ■新局面、内部統制システム■ |

■新局面、内部統制システム■
~実施基準改訂を、チャンスに変えるために その10~

震災の影響が懸念される一方、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」改訂版適用がカウントダウンとなっています。そこで企業経営者、そしてシステム管理者のみなさんに向けて、同基準改訂版のポイントを本シリーズで分かりやすく解説しています。今回も引き続き、「財務報告に係る内部統制の監査」の具体的な中身に注目し、理解ポイントを追加で2点ご紹介します。

◎財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準◎
III. 財務報告に係る内部統制の監査(改訂案)

(3)監査計画と評価範囲の検討

〔評価範囲の妥当性の検討〕 (2)評価範囲の妥当性の検討

1.重要な事業拠点の選定
監査人は、経営者が評価対象とする重要な事業拠点の決定過程を理解し、経営者が重要な事業拠点を「Ⅱ 財務報告に係る内部統制の評価及び報告」に照らして、適切に選定しているか確認する。その際、監査人の実施する手続としては、例えば、以下のものが挙げられる。

○子会社、関連会社等を含め当該企業における連結ベースのすべての事業拠点を網羅した事業拠点の一覧を入手する。
○事業拠点は、企業の実態に応じ、本社、子会社、支社、支店、事業部等として識別されることがあるが、その識別の方法及び識別された結果が、適切であるか確認する。

●理解ポイント●
「Ⅱ 財務報告に係る内部統制の評価及び報告」では、次のように記述されています。
重要な事業拠点の選定/企業が複数の事業拠点を有する場合には、評価対象とする事業拠点を売上高等の重要性により決定する。例えば、本社を含む各事業拠点の売上高等の金額の高い拠点から合算していき、連結ベースの売上高等の一定の割合に達している事業拠点を評価の対象とする。
この記述からも、上場企業には柔軟性と拡張性を併せ持った内部統制システムが重要であることが分かります。

○経営者の行った重要な事業拠点の選定の過程や結果が適切でないと判断した場合には、経営者に対し、その旨を指摘するとともに、財務報告に対する影響の程度等に応じ、重要な事業拠点の選定の見直しなどの追加的な対応を求める場合がある。

●理解ポイント●
監査法人側は、実態に応じて追加対応策を要求できることが明記されています。想定されるケースとしては、ある子会社が業績を急激に伸ばし、連結ベースでの比率が急激に上昇した場合、同年度内であっても評価範囲(≒統制範囲)拡大が要求されます。
こうした点からも、本社(上場企業)には連結子会社各社に対して、柔軟に内部統制システムを拡張できる体制が要求されると考えられます。同様に、拡張された内部統制システムの有効性を立証できるレポートを、必要に応じて即提出できる体制を整備することも重要となります。

いかがでしょうか。実施基準改訂のポイントをご理解いただけたでしょうか。
なお、クオリティでは内部統制システムの評価システムに活用できるモニタリングツール「QOH」とレポーティングツール「eX Report」をご用意しています。
詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

Dr.QがITサプリをお届けしました。
次回も引き続き、「新局面、内部統制システム」をお届けします。

5月 11, 2011 ■新局面、内部統制システム■ |