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■COP16の正しい読み方■
~COP16の主役 その1~

さる11月29日から12月10日、メキシコで行われたCOP16(国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議)。今回のCOP16では、良くも悪くも最初さから最後まで、実のところ「主役」は日本だったように感じます。そこで今回COP16期間中の日本に関して、分かりやすく解説します。

■経済産業省:有馬純審議官の演説

今回のCOP16で、世界各国を驚かせたのが会議初日の日本の経済産業省:有馬純審議官の演説でした。同審議官は、演説の中で「いかなる条件でも受け入れられない。20年の25%削減目標も京都議定書には書き込まない。」と、京都議定書の延長に断固反対する日本政府のスタンスを明確にしました。京都議定書を延長させることで、日本から一刻も早く開発援助を引き出したい途上国としては、まさかの展開だったと思われます。

■化石賞を受賞

初日の発言を受けて環境NGOは、あけて11月30日、「化石賞」に日本を選びました。同賞は、COPでの交渉にネガティブな国に対して皮肉を込めて贈られています。今回の受賞の理由は、京都議定書の延長に反対の姿勢を取っているため。COP15でも受賞しましたが、またしても受賞してしまいました。

■under any circumstances

COP16、3日目の12月1日。全体会合で、政府は日本の考えを強く主張しました。
「Japan will not inscribe its target under the KP on any conditions or under any circumstances」この発言の中で注目したいのは、「under any circumstances」です。意味は、「何があっても絶対に」。これが付けられたことによって、「日本はかなる条件の下でも、何があっても絶対に、京都議定書の延長には賛成しない」となります。日本の強い姿勢が伝わってきます。

いかがでしょうか。COP16のポイントをご理解いただけたでしょうか。
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次回も引き続き、「COP16の正しい読み方」をお届けします。

1月 26, 2011 ■COP16の正しい読み方■ |

■COP16の正しい読み方■
~京都議定書の問題点 その2~

11月29日、メキシコのカンクンでスタートし、12月11日に閉幕した国連気候
変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)。各国の思惑が入り乱れて、混乱が
予想されたCOP16ですが、今回からの新シリーズで、そのポイントを分かりやす
く解説したいと思います。シリーズ第2回は、「京都議定書の問題点」を
解説します。

■京都議定書の問題点(3)■
輸出を最重視したいアメリカの本音

2009年、経営破綻した自動車メーカーGM。しかし、さる11月に再上場を果たしました。またアメリカ政府はドル安政策と合わせて各国とFTAやTPPの協議を進めるなど、自動車の輸出増加を国をあげて支援しています。国内の自動車産業を保護したいアメリカ政府としては、自動車メーカーの生産調整を裂けて通れないCO2削減義務は、できれば背負いたくないというのが現在の本音です。2012年の終了まで、当初の削減義務値を持って京都議定書に急遽参加する可能性は、現時点でほぼゼロ。アメリカに削減義務を持たせることが重要なポイントだった京都議定書でしたが、最重要国が参加しないまま終わる可能性が極めて高い状況です。また、輸出を最重視したいアメリカは、ポスト京都議定書づくりに対しても、実に消極的です。

■京都議定書の問題点(4)■
マーケットリーダーを目指すEUの本音

EUは早期に排出権取引市場を開設するなど、環境で世界のリーダーシップをとりたい意向を持っています。今後、世界各国で排出権取引市場が開設されると、世界中の取引市場がリンクされ、EUの排出枠を世界中に売却可能となります。事実、EU全体でのCO2排出量は予定通りに削減に成功しています。このまま京都議定書が継続されれば、日本はEUから巨額で排出枠を購入せざえる得ません。経済危機に直面しているEU全体の利益を考えると、京都議定書が継続されることに大きく期待しているのが、EUの現在の本音でしょう。

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次回も引き続き、「COP16の正しい読み方」をお届けします。

1月 19, 2011 ■COP16の正しい読み方■ |

■COP16の正しい読み方■
~京都議定書の問題点 その1~

11月29日、メキシコのカンクンでスタートし、12月11日に閉幕した国連気候
変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)。各国の思惑が入り乱れて、混乱が
予想されたCOP16ですが、今回からの新シリーズで、そのポイントを分かりやす
く解説したいと思います。まずシリーズ第1回は、「京都議定書の問題点」を
解説します。

■COP16の最大のテーマ

COP16最大のテーマは、「ポスト京都議定書」の合意です。1997年に議決した京都議定書で設定されている期間は、2012年まで。万一、このまま新しい枠組みができない場合、全ての国が2013年以降のCO2排出削減義務がゼロになります。一刻も早くポスト議定書の議決させたい国と、京都議定書を延長させたい国、それぞれの思惑が激しくぶつかり合っている状態です。

■京都議定書の問題点(1)■
削減義務は、全体の排出量のわずか約3分の1

1997年に議決され、2005年に正式な国際法として発効した京都議定書。もちろん日本も締約しています。しかし、京都議定書にはアメリカも中国も締約していません。現在、両国はCO2削減義務を負っていません。この点が大きく影響して、排出量換算では世界全体の約3分の1しか、削減義務が設定されていない状況なのです。その他、約3分の2の排出量(=排出国)は、法的に拘束されていない状況にあります。

■京都議定書の問題点(2)■
世界経済の大きな変化

京都議定書が議決された1997年当時と比較して、すでに世界経済の構造自体が大きく変化してしまいました。中国やインドなど、京都議定書の削減義務が設定されていない国が目覚しい経済発展を遂げており、排出量自体も急激に増加しています。特に現在世界No.1のCO2排出国である中国が参加してない状態では、京都議定書の実効性が乏しいと言わざるを得ない状態です。

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1月 12, 2011 ■COP16の正しい読み方■ |

■2013年、国内排出量取引制度導入へ■
~国内排出量取引制度を巡る最新動向 その13~

年間、1万トン以上のCO2を排出する約4,000の事業所に対して排出上限を設定するなど、2013年度の制度開始に向けて、制度の詳細が具体化しつつある国内排出量取引制度。同制度のいわばお手本となっているのが、EUの排出量取引制度「EU-ETS」です。
先行するEUだけでなく、いま各国で制度導入が着々と進められているいますが、そこには共通の大きな目標があります。各国が連携してCO2を制限できる、国際的な炭素市場の形成です。
そこで今回は、前回までのEUとアメリカ・カナダの2つのエリアの排出量取引制度の最新動向をふまえて、日本の実情を解説します。

■日本の制度導入予定年、EU-ETSは第3フェーズが開始

これらのエリアと比較して、いまだ議論段階にある日本の排出量取引制度の実状は、明らかに遅れていると言わざるを得ません。
日本が目指している2013年度の制度開始は、実はEU-ETSでは第3フェーズの開始年に当たります。2020年までの同フェーズでは、「2005年比21%削減」が目標値に設定されているのです。残念ながら、排出量取引制度では、日本は実質的に「発展途上国」です。対策では、EUと比較して約8年間もの遅れをとっています。CO2の排出量もピークアウトしていません。「制度の詳細が決まてから着手すればよい」「年間1万トンの基準に入らないから大丈夫」という考え方ではなく、全ての日本企業が省エネに対して積極的に取り組み、いち早く国内のCO2排出量をピークアウトさせる必要があります。

いかがでしょうか。国内排出量取引制度のポイントをご理解いただけたでしょうか。
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次回から新シリーズがスタートします。ご期待ください。

1月 5, 2011 ■2013年、国内排出量取引制度導入へ■ |