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■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その13~

4月1日、新年度開始にともない、多くの企業が内部統制報告制度3年間に突入しました。中でも上場企業は、今後IFRSというさらに大きなテーマに取り組む必要があり、内部統制監査コストの削減は、継続的な重要課題となっています。そこで、お届けしているのが本シリーズ。日本公認会計士協会から公表された「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に着目し、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネをクリアにしています。
さて今回は、アンケート「Q17-2」と「Q18-2」に着目したいと思います。

●Q17-2記述設問●
内部統制監査を実施する上で監査役又は監査委員会に特に要望する事項の内容をご記入ください。

※内部統制監査を実施する上で監査役又は監査委員会に特に要望する事項がある監査責任者(監査法人)が対象です。
※回答の内「その他」は除きました。

■監査責任者のホンネ:企業サイドの実状に対する不満■

第1位:内部統制の不備、懸念事項、発見事項など監査人への情報提供(情報交換)を要望する
第2位:監査役監査での情報をもとに経営者層への適切なアドバイスを要望する
第3位:会計基準、監査基準及び内部統制報告制度への理解を深めることを要望する
第4位:監査役監査の時期や範囲について、内部統制監査の効率的な実施のための協力を要望する
第5位:内部統制上の課題を検出し、改善を促すなど主体的に活動することを要望する
第6位:適切な監査時間、適正な監査報酬を得られるように協力することを要望する
第7位:初年度の不備の是正に関する監査役監査の実施を要望する

いずれも、非常に興味深い回答です。第1位の回答から分かるのは、監査役や監査委員会から、監査法人に対して内部統制に関する極めて重要な情報が提供されていないという驚きの実状です。おそらく、情報を定期的に分析できる体制が社内に確立されてないことが最大の原因でしょう。また、第3位の回答からも、監査役や監査委員会における課題が明らかになっています。制度への理解が足りないと厳しく指摘されています。
さらに注目したいのは、第5位の回答です。企業サイドが、現在の内部統制の課題を把握できていないことも指摘されています。実質、監査法人に「丸投げ」している実態が鮮明となっています。こうした監査法人側の不満が、第6位の回答につながっていると推測されます。
上場企業であり続ける限り、内部統制報告制度と内部統制監査から逃れることはできません。関連コストを削減するためには、企業側が現在の内部統制システムをしっかり見直し、改善を図ることが重要だと考えられます。

いかがでしょうか。2年目、3年目の内部統制、その課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

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次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

4月 28, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その12~

昨年末、日本公認会計士協会から「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」が公表されました。本シリーズでは、同調査結果に着目し、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネをクリアにしています。
さて、第12回目の今回は、アンケート「Q16」に着目したいと思います。

●Q16-2/記述設問●
前問で選択項目1~6を選択した場合には、その内容をご記入ください。
※特にない以外の回答をした方が対象

■(1)内部統制の整備・構築に関する事項件数■

第1位:被監査会社の評価体制や内部統制の整備・運用の更なる向上を要望する
第2位:初年度に発見された不備等の改善を要望する
第3位:社員のスキルアップや意識向上を要望する
第4位:内部統制報告制度に対する部門や企業グループへの影響力の強化を要望する
第5位:ITに関する内部統制の整備・改善を要望する
第6位:文書化の更なるレベルアップを要望する

監査法人が、制度2年目以降に企業サイドに対して最も要望するポイントが分かります。第1位「評価体制や内部統制の整備・運用の更なる向上を要望」、また第2位「初年度に発見された不備等の改善を要望」となっており、現在の内部統制システムの改善を要望しています。社内にPDCAサイクルを構築し、継続的に改善することが要求されています。また、第3位は「社員のスキルアップや意識向上を要望」となっており、実際に内部統制システム運営の実務担当者であるシステム管理者、また実際の社員全体のレベルアップも要求されています。

■(2)評価作業の日程に関する事項件数■

第1位:評価作業が遅れないように十分なスケジュール管理を要望する
第2位:不備が発見された場合の対応を考慮した評価日程の確保を要望する
第3位:その他

制度1年目、いかに多くの企業で監査スケジュールで問題が発生していたか、その内情を物語る回答です。2年目、そして3年目に企業側に要求されるのは、統制効果を立証できるセキュリティレポートの定期提出。監査業務の効率化にも、決して欠かすことができません。

■(3)評価範囲に関する事項件数■

第1位:評価範囲の決定を弾力的に行うこと(常に見直しが必要であるという認識を持つこと)を要望する
第2位:評価範囲が広すぎるため更なる絞込みを要望する
第3位:新規事業を行う場合など、当該事業を評価範囲に含めるかどうかの評価範囲の決定の早期化を要望する

企業側に求められるのは、監査範囲の変更などが発生した場合も、その範囲の統制効果を即座に立証できるセキュリティレポートの提出だと考えられます。

■(4)評価手続に関する事項件数■

第1位:評価作業の効率化を要望する
第2位:評価手続及び文書化レベルの向上を要望する
第3位:被監査会社の評価作業担当者のレベルアップや人員増加を要望する
第4位:キーコントロールの選定や評価件数の見直しを要望する
第5位:評価手続の早期着手を要望する
第6位:内部監査等について監査人が利用できる体制の整備を要望する

注目したいのは、第1位「評価作業の効率化を要望」と第3位「被監査会社の評価作業担当者のレベルアップや人員増加を要望」です。監査法人は、明らかに経営者をサポートするシステム管理者や法務担当者の業務クオリティを課題にしています。言い換えれば、今後、システム管理者や法務担当者の業務クオリティの改善次第で、監査コストを大幅削減も可能であることが分かります。

■(5)経営者等との協議に関する事項件数■

第1位:定期的、積極的な協議の実施を要望する
第2位:前年度からの変更点など経営者側での事前の論点整理を要望する

制度1年目、内部統制システムの整備が進まず、監査法人との定期協議を持つことができなかった企業が、実は非常に多く存在していたことが分かります。セキュリティレポートを定期的に、かつ積極的に提示しながら、監査法人との定期協議を行うことが、監査コスト削減のためにも重要です。

■(6)その他件数■

第1位:監査報酬の適正化を要望する
第2位:内部統制報告制度が導入された趣旨・目的の周知徹底を要望する

気になるのは、第2位「内部統制報告制度が導入された趣旨・目的の周知徹底を要望する」です。実のところ、経営者および、経営者をサポートするシステム管理者や法務担当者に、内部統制報告制度の根本的な趣旨と目的が正しく把握されていない企業が存在しているようです。こうした企業は、やはり制度1年目に内部統制監査コストが大幅にアップしていていることが考えられます。経営者と実務担当者の意識改革を含め、抜本的な改善策の策定が必要でしょう。

いかがでしょうか。2年目、3年目の内部統制、その課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

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次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

4月 21, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その11~

昨年末、日本公認会計士協会から「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」が公表されました。本シリーズでは、同調査結果に着目し、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネをクリアにしています。
さて、今回は、アンケート「Q16」に着目したいと思います。

●Q16-1/選択設問●
内部統制報告制度の2年目を迎えるに当たって、内部統制監査を実施する上で経営者に特に要望する事項はありますか。

■監査責任者のホンネ:企業サイドへの要望■
経営者への要望となっていますが、実質的に企業全体に対する要望です。システム管理者、法務担当者も含まれていると考えるべきでしょう。回答数から監査法人の要望をランク付けしました。 ※「特にない」は省きました。

第1位:内部統制の整備・構築に関する事項
第2位:評価作業の日程に関する事項
第3位:評価手続に関する事項
第4位:その他
第5位:経営者等との協議に関する事項
第6位:評価範囲に関する事項

今回のアンケート結果で注目したいのは、それぞれの回答に関して、記述設問でさらに細かい回答が収集されている点です。この回答に、内部統制監査コスト削減の数多くのヒントが隠されています。

いかがでしょうか。2年目、3年目の内部統制、その課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

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次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

4月 14, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その10~

昨年末、日本公認会計士協会から公表された「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」。本シリーズでは、同調査結果に着目し、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネをクリアにしています。
さて、第10回目の今回は、アンケート「Q15」に着目します。

●Q15/記述設問●
内部統制監査を行って初めて認識した被監査会社のITに係る内部統制の問題点がございましたら、その内容をご記入ください。

■監査責任者のホンネ(3)試される経営者のノウハウ■
回答数から、TOP4を抽出しました。 ※「その他」「特になし」の回答は省いています。

◎第1位◎
プログラム変更管理、アクセスコントロール、アクセスログ採取等 ITに係る全般統制が有効ではなかった
◎第2位◎
モニタリングができていないことやITに関する規程が不足しているなど、ITに係る全社的な統制が不十分である
◎第3位◎
ITに係る全般統制又はITに係る業務処理統制の非有効性を手作業による統制で補っていた
◎第4位◎
ITに係る全般統制又はITに係る業務処理統制に対する被監査会社の認識が低い

監査法人からの指摘で第1位は「プログラム変更管理、アクセスコントロール、アクセスログ採取等 ITに係る全般統制が有効ではなかった」、つづいて第2位は「モニタリングができていないことやITに関する規程が不足しているなど、ITに係る全社的な統制が不十分である」です。こうした極めて基本的なIT統制で不備のある企業が、実は数多く存在していると考えられます。
また、第3位と4位の回答は明らかにシステム開発部・管理部の不備を指摘しています。数年にわたる事前の準備期間が、有効活用されていなかった企業と考えるべきでしょう。早期に抜本的な対策を講じなければ改善は遠く、今後、内部統制監査コストを削減することは難しいと言わざるをえません。

いかがでしょうか。2年目、3年目の内部統制、その課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

Dr.QがITサプリをお届けしました。
次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

4月 1, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |