■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その2~
さる12月、日本公認会計士協会から、「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」が公表されました。同調査の対象は、上場企業の監査責任者。監査責任者とは、いずれも客観的な立場から上場企業の内部統制の実状を見ている監査法人のため、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネがクリアになります。今回は、前回に引き続き、同アンケートの「Q3」に注目したいと思います。
●Q3-2/記述設問●
前問で選択した項目について、最も苦労したと思うことの内容をご記入ください。
■監査責任者のホンネ(2)IT統制の実効性評価で苦労したポイント■
Q3-2に対して、次の7つの記述がされています。Q3-1とは異なり「記述設問」のため、一層リアリティのあるホンネを感じ取ることができます。
※「その他」の記述は除いています。
第1位:IT全般統制の評価の検討に苦労した
第2位:被監査会社の評価作業が遅延したため苦労した
第3位:被監査会社が小規模で、IT関連の規程がないことやITに関する専門家がいないために苦労した
同3位:対象とするプロセス数が多く、ITシステムが広範囲かつ複雑であるため苦労した
第5位:ITに係る内部統制の有効性の判断等の基準が明確でないため苦労した
同5位:ITに係る内部統制について被監査会社との見解の相違や調整に苦労した
同5位:被監査会社のIT知識が十分でなかったため苦労した
注目したいのは、第2位と第3位の記述です。監査責任者は、明らかに企業側の準備不足と体制の不備を指摘しています。平成21年3月期の上場企業の大半で、監査コストが急上昇したことは数多くのメディアで報道されていますが、実はその大きな要因は企業サイドにもあったことが分かります。
企業サイドとして認識すべき大切なポイントは、監査責任者の「苦労した」は、監査業務自体の長期化につながる可能性が極めて高いということです。最終的に年間監査コストの高額化につながってしまいます。次年度の監査コストへの影響も及ぼすことになるでしょう。
やはり、内部統制報告制度2年目、そして春からはじまる3年目に要求されるのは、企業サイドのIT統制の実効性に関する立証力です。そのためにも、定期的にレポートを提出できるエビデンス体制の整備が、ますます重要になってくると考えられます。
いかがでしょうか。2年目の内部統制、課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。
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次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。
1月 29, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く | Permalink


