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■グリーンITを正しく読むために■
グリーンITの背景(50)
~日本の中期削減目標、気になる海外からの評価 その1~

さる7月9日、日本を含むG8(主要先進8か国)はサミットで、温室効果ガスの排出量を80%削減することで合意しました。これを、米国のオバマ大統領も「歴史的な合意だ」と高く評価しています。

しかし、この数値目標はあくまで2050年段階のため、世界各国からは実際にはあまり評価されていないことをご存知でしょうか。ブラジル、中国、インド、メキシコ、南アフリカなどの新興国が注目しているのが、G8各国の2020年段階での削減値。新興国をはじめ世界各国は、より高い中期目標を先進国に要求しています。

さて、では日本が6月10日に発表した「2005年比15%削減」という2020年の中期目標は世界でどのように判断されているのでしょうか。今回は、その点に着目したいと思います。日本企業にとって、これからのグリーンITによる省エネの重要性を、より強く実感していただけるでしょう。

■気になる海外からの評価(1)ドイツ

◎評価:失望

ドイツ連邦環境省のマティアス・マハニヒ事務次官は、6月に来日した際、日本の中期目標を次のように厳しく批判しています。

「日本の温室効果ガス排出量は1990年以降、増加し続けている。日本が発表した2005年比15%削減という目標は、EU並びにドイツの目標からは、かけ離れており、国際的な責任を果たしていない。これは、失望に値する目標であり、現在の気候交渉を困難に導くものである。」

さらに、同事務次官は日本の中期目標に対して、次の3点を指摘しています。

(1)日本は、工業大国の責任を公正に果たすべき
(2)中国やインドなどを温室効果ガス削減を促すためにも、日本の高い数値目標が不可欠
(3)COP15(コペンハーゲン会議)を成功させるには、「2005年比15%削減」以上の高い数値設定が必要

◎ポイント
日本に対して、強い姿勢で中期目標の改善を要求しているドイツですが、実は「京都議定書」の目標値をすでにクリアしています。京都議定書でドイツに課せられた義務量は、1990年比で21%削減。2008年度は23.3%削減に成功し、京都議定書の目標値を見事クリアしました。今回の批判の根底に、環境先進国ドイツとしての、これらの実績があることは言うまでもありません。環境技術の面でも競合しているドイツが、今後日本に対して一層厳しい要求を突きつけてくることは間違いありません。

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Dr.QがITサプリをお届けしました。
次回も引き続き、グリーンITの背景をお届けします。

7月 28, 2009 グリーンITを正しく読むために |

■グリーンITを正しく読むために■
グリーンITの背景(49)
~温室効果ガス中期目標「15%削減」の影響 その3~

前回は、麻生首相が発表した「2020年までに温室効果ガス排出量を2005年比15%削減」という中期目標について、EU、アメリカとの比較という点から解説しました。今回は、この中期目標によって国民と企業に新たに課される負担について説明します。

■国民、企業の新たなコスト負担

◎首相コメント
今回の中期目標は、国民の皆様に相応の負担をお願いせざるを得ません。勿論、皆さんの御負担を下げるために、政府はあらゆる努力を払わなければなりませんし、払う覚悟であります。経済界にもさらなる開発のための負担と努力をお願いしなければなりません。しかし、これは我々の地球というものを守るためのコストです。日本はその覚悟を持って地球温暖化問題に取り組んでいかなければならない、私はそう思います。

◎ポイント(1)
国民一人一人にも新たな負担が求められることになります。政府の15%削減を達成するための試算では、2020年時点の世帯当たりの可処分所得は年間4万3,000円も減少する一方、光熱費は年間3万3,000円増増加すると試算しています。つまり、あわせて各家庭で年間平均8万円もの負担増になります。一般家庭の負担額を減らすためにも重要なのは、日本の温室効果ガス排出量の比率で家庭を上回る一般企業のCO2削減です。そのためにもぜひ、御社でもグリーンITの一日も早い導入をご検討ください。

◎ポイント(2)
2020年段階で、家庭単体でも、光熱費は年間で3万3,000円上昇すると試算されています。今回の政府の試算によって、今後電気料金が値上げされることがほぼ確実であることがクリアになりました。PC、サーバを稼働させている企業であれば、その負担額は一層深刻なものになります。エネルギーコスト削減に向けて、早急に対策を講じることが重要です。

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7月 22, 2009 グリーンITを正しく読むために |

■グリーンITを正しく読むために■
グリーンITの背景(48)
~温室効果ガス中期目標「15%削減」の影響 その2~

前回は、麻生首相が発表した「2020年までに温室効果ガス排出量を2005年比15%削減」という中期目標について、現状と国民の意識との比較という点から解説しました。今回は、EU、アメリカとの比較です。

■EU、アメリカとの比較

◎首相コメント
日本の目標は、国際的に見てもヨーロッパの2005年比13%減や、アメリカ、オバマ政権の14%減といった欧米の中期目標を上回るものだと思っております。しかも、ヨーロッパや米国の中期目標は、自ら削減する分に加えて、外国からお金で買ってきた分などを加算しています。一方で、今回の日本の目標は、国内での省エネなどの努力を積み上げて算定したものです。
各国の温室効果ガス中期削減目標

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◎ポイント
日本の「中期目標15%削減」は、日本から排出される温室効果ガスを純粋に15%削減するという、非常にハードルの高いものです。例えば、EUなど海外の排出権取引市場で不足分を購入することは想定されていません。また、温室効果ガス吸収源としての森林整備による削減効果も考慮されていません。上の表からも分かるとおり、EUやアメリカの高い削減目標は排出権取引市場を活用して調整する数値も含まれています。これから、国民一人一人、企業一社一社に、いかに大きな努力が必要になるか実感していただけるのではないでしょうか。

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7月 14, 2009 グリーンITを正しく読むために |

■グリーンITを正しく読むために■
グリーンITの背景(47)
~温室効果ガス中期目標「15%削減」の影響 その1~

さる6月10日、政府は2020年までの地球温暖化防止中期目標を「温室効果ガス排出量を2005年比15%削減」と発表しました。今回は、当日の首相の会見を振り返りつつ、日本の中期目標のポイントを分かりやすく解説したいと思います。中期目標発表を受けて、全ての日本企業にグリーンITの必要性がますます高まってきました。

■2005年比15%削減

◎首相コメント
低炭素革命で世界をリードする。このためには一歩前に出て、倍の努力を払う覚悟を持つべきなのではないだろうか、そう思っております。
そこで、私はあえて2005年比15%削減を目標とすることを決断しております。
この目標は選択肢のうち2005年比、14%削減から太陽光発電などの大胆な上乗せなどによって、更に削減幅を大きくするものです。

◎ポイント
首相は会見の中でも触れましたが、実は中期目標に関する国民からのパブリックコメントの7割以上が、削減値が最も低い「2005年比で4%削減」でした。現在の太陽光発電住宅やエコカーへの公的助成、さらに原子力発電所の稼働率上昇など、現在実行している政策を継続することで達成できる削減ゾーンと考えられます。しかし、政府は15%の削減目標を発表。国民意識との差は、実に11%です。経団連が事前に提示した数値目標も上回りました。これから2020年まで、現在CO2排出量が激増している一般家庭、そして全ての企業で継続的、かつ大幅なCO2削減への取り組みが必須となります。

いかがでしょうか。グリーンITの必要性を再認識していただけたでしょうか。
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7月 8, 2009 グリーンITを正しく読むために |