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~ 5つの温室効果ガス排出削減目標案 その2~

前回は、日本の地球温暖化問題に関する中期目標検討委員会で公表された、5つの目標案について解説しました。グリーンITの動向にも大きく影響する、日本の中期目標。今回は5つの目標案の読み方と、日本政府の意向、IPCCの意向を分かりやすく解説します。

■5つの目標案の読み方

◎目標案(1)の「現在の努力」とは何か?
ポイントは、次の3つです。「太陽光発電の飛躍的な拡大」、「省エネ住宅の標準化」、「ハイブリッドカーと電気自動車の爆発的な普及」。つまり、エネルギーにおける石油依存率の低下を目指すことを柱としています。

◎すでに基準年を大きく上回っている、日本の温室効果ガス排出量
2007年度、日本の温室効果ガスの総排出量は13億7,100万トン。京都議定書の規定による基準年の総排出量と比較すると、総排出量としては8.7%上回っています。そのため、目標案(1)の+4%であっても、実質的には現状より4.7%の削減が必要になります。目標案(5)の-25%を選択した場合、現状の約33.7%の削減が必要です。

◎試算時と現状の経済環境のギャップ
上記の5案作成には、実は現在の経済危機の影響は考慮されていません。試算は、GDPが年1.3%ずつ成長するモデルを前提としています。しかし3月12日に内閣府が発表した2008年10~12月期のGDP改定値は、実質で前期比-3.2%、年率換算で-12.1%となっています。実際には、GDPのマイナス化が進んでいることを考慮することが重要です。

■現時点での日本政府の意向

今回の5案の内、政府としては目標案(3)と(4)が実現可能と見ているようです。-7%~16%の範囲内で中期目標を設定したい意向を持っている模様です。しかし、日本はすでに2050年までに世界の排出量を半減し、自国として60~80%削減するとの目標を世界に向けて発表しています。中期目標の数値と目標値における矛盾を、世界中から指摘される可能性があります。

■IPCCの意向

さる3月、IPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル)のラジェンドラ・パチャウリ議長が来日。環境省で記者会見を行いました。同会見の中で、「先進国の排出量は1990年比25~40%削減する必要がある」と先進国の中期目標に関して言及しています。IPCCの総意として、世界規模での温室効果ガス削減を進展させるには、まず先進国が高い数値目標を設定し、実行しなければいけないという考え方を持っています。しかし、前述のように目標案(5)の-25%は難しいと現段階で日本政府は判断しています。6月の中期目標確定まで、ますます議論が過熱しそうです。

いかがでしょうか。CSRの観点からも、全ての日本企業にとって省エネとCO2排出量削減が急務です。ぜひ、国策に先んじて実行してください。

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4月 7, 2009 グリーンITを正しく読むために |

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