■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その17~

先日、上場企業の決算で相次いで不正会計が発覚し、改めて実効性が問われている内部統制システム。そこで本シリーズでは、監査法人への「丸投げ体質」から脱却し、内部統制監査コストを、いかにして削減するか、そのポイントを分かりやすく解説してきました。
今回も引き続き、 日本公認会計士協会から公表された「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に着目し、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネをクリアにしたいと思います。
今回は、アンケート「Q21」に着目します。

●Q21/記述設問●
内部統制報告制度の2年目を迎えるに当たって、内部統制監査の実施に当たり、監査人として改善すべきと考えている事項がありますか。改善すべきと考えている事項がある場合には、その内容をご記入ください。

※回答数で1位~5位までをランキング化しました。 
※「その他」および「特になし」は除きました。

■監査責任者のホンネ:今後の監査における意向■

第1位:効率性を改善したいと考えている
第2位:指導的機能を発揮していきたいと考えている
第3位:監査人として、判断基準、評価基準及び方針を統一したいと考えている
第4位:監査の深度を深めたいと考えている
第5位:監査調書をより整備したいと考えている

この回答で注目したいのは、監査法人自身も、現在の監査業務における「効率の悪さ」を強く感じている点です。第1位、回答率では全体の約40%の監査法人が、「効率性を改善したいと考えている」と回答しています。その一方で、企業サイドとして注意すべき点もあります。第2位の「指導的機能を発揮していきたいと考えている」と第4位「監査の深度を深めたいと考えている」です。必然的に、監査強化が考えられます。企業サイドとしては、監査の効率性と監査の強化という双方に対応できる体制構築が要求されていると考えることが重要です。

いかがでしょうか。2年目、3年目の内部統制、その課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

Dr.QがITサプリをお届けしました。
次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

6月 2, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その16~

内部統制報告制度への適用がやっと完了したと思ったら、次はIFRS。特に上場企業、また上場企業のシステム管理部門のみなさんは息つくヒマもありません…。IFRS適用段階で、今後、再度監査コストが跳ね上がる可能性が高く、経営コスト圧縮の観点からも内部統制監査コストの削減は、非常に重要なテーマです。

そこで、お届けしているのが本シリーズ。日本公認会計士協会から公表された「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に着目し、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネをクリアにしています。
さて今回は、アンケート「Q19-1」に着目したいと思います。

●Q19-2/記述設問●
前問で選択項目を選択した場合には、より具体的な記載が必要と思う事項の内容をご記入ください。

※Q19-1で「特にない」以外の回答をした方が対象
※回答数でランキング化しました。 
※回答の内、「その他」は除きました。

■「Q19-1第5位:ITに係る内部統制の評価の検討」に関して、監査法人が具体的な記載が必要と思う事項■

第1位:ITに係る内部統制の有効性の判断基準
第2位:ITに係る内部統制の評価の検討について更なる具体的な記述
第3位:IT全般統制にエラーがあった場合のIT業務処理統制への影響

いずれの記述回答からも、IT統制に関する監査の現場で、監査法人が非常に苦心していることが伝わってきます。ここに、大きなヒントがあります。企業側のセキュリティレポート次第で、監査を効率化できる可能性があります。定期的、かつ積極的にセキュリティレポートを提出しながら、IT統制の有効性を立証できれば、内部統制監査コストも大幅に削減できると考えられます。

■「Q19-1第3位:評価範囲の妥当性の検討」に関して、監査法人が具体的な記載が必要と思う事項■

第1位:子会社及び持分法適用関連会社の取扱い
第2位:評価範囲の妥当性の検討における重要性の判断
第3位:評価範囲の妥当性について更なる具体的な記述
第4位:経営者の評価範囲や財務諸表監査における評価範囲との差異の取扱い
第5位:評価範囲を決定する選定指標

この記述回答から、監査法人は「どこまで監査を行うべきか」その範囲設定で苦心していることが分かります。やはり、ここでも極めて有効と考えられるのが、セキュリティレポートをベースにした、内部統制システムの有効性の立証です。監査範囲をコンパクトにできれば、監査業務を効率化できます。この効率化は監査コスト削減に直結します。内部統制監査コスト削減は、企業側の努力次第です。

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5月 26, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その15~

内部統制報告制度への適用がやっと完了したと思ったら、次はIFRS。特に上場企業、また上場企業のシステム管理部門のみなさんは息つくヒマもありません…。IFRS適用段階で、今後、再度監査コストが跳ね上がる可能性が高く、経営コスト圧縮の観点からも内部統制監査コストの削減は、非常に重要なテーマです。

そこで、お届けしているのが本シリーズ。日本公認会計士協会から公表された「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に着目し、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネをクリアにしています。
さて今回は、アンケート「Q19-1」に着目したいと思います。

●Q19-1選択設問●
内部統制報告制度の2年目を迎えるに当たって、監査・保証実務委員会報告第82号において、より具体的な記載が必要と思う事項はありますか。(複数回答可)

※回答数で1位~5位までをランキング化しました。 
※その他、および特にないは抜いています。

■監査責任者のホンネ:監査実務における苦心■

第1位:内部統制の重要な欠陥の判断
第2位:内部統制の不備の判断
第3位:評価範囲の妥当性の検討
第4位:不備又は重要な欠陥の存在が財務諸表監査に与える影響の検討
第5位:ITに係る内部統制の評価の検討

この質問の中にある、「監査・保証実務委員会報告第82号」は、監査法人が内部統制監査を行う際に活用している実務ガイドラインです。何気ない質問と回答のように感じますが、実はこの質問に対する回答に、内部統制報告制度2年目、3年目に監査コスト削減の大きなヒントが隠されています。監査実務ガイドラインの具体的な記載がほしいポイントやプロセスは、言い換えれば、企業サイドの積極的な主張とデータの立証によって、監査を大幅に効率化できる可能性が高いと考えられます。

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5月 19, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その14~

4月1日、新年度開始にともない、多くの企業が内部統制報告制度3年間に突入しました。中でも上場企業は、今後IFRSというさらに大きなテーマに取り組む必要があり、内部統制監査コストの削減は、継続的な重要課題となっています。そこで、お届けしているのが本シリーズ。日本公認会計士協会から公表された「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に着目し、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネをクリアにしています。

●Q18-2/記述設問●
内部統制報告制度上、今後改善すべきと思う事項(将来的なあり方・展望を含む。)の内容をご記入ください。

※内部統制報告制度の2年目を迎えるに当たって、内部統制報告制度上、今後改善すべきと思う事項(将来的なあり方・展望を含む。)を持っている監査責任者(監査法人)が対象
※回答の内、11位以降および「その他」は除きました。

■監査責任者のホンネ:内部統制監査業務の作業量に対する不満■

第1位:基準等において簡素化・効率化のための具体的な方法を明示すべき
第2位:中小規模会社への適用の免除や緩和措置を設けるべき
第3位:基準や実務指針等を充実すべき
第4位:会社又は監査人の間での評価のばらつきを統一すべき
第5位:ダイレクト・レポーティングの採用をすべき
第6位:業務プロセスの評価範囲について3勘定でよいかどうか見直すべき
第7位:会社法と金融商品取引法を一本化するなど法令間の調整をすべき
第8位:内部統制報告制度の理解を深め、浸透させるための施策を検討すべき
第9位:内部統制監査と財務諸表監査との一体監査について、手続の効率化を検討すべき
第10位:現行の内部統制報告書の記載だけでは実態を読み取れないため、開示を充実すべき

この回答で注目したいには、第1位と第3位です。この2つの回答から分かるのは、監査法人の内部統制報告制度に対する「手探り感」です。ここに、内部統制監査コスト削減の一つの重要なヒントがあります。内部統制監査は、企業サイドの努力次第で大幅に効率化され、監査コストも大幅に削減できる可能性が極めて高いということです。企業サイドが、定期的なセキュリティレポートによって社内の内部統制システムの実効性、また改善性を立証できれば、監査法人の監査業務が軽減され、結果的に監査コスト削減につながると考えられます。2年目、そして3年目に内部統制監査コストを削減させるためには、監査法人に丸投げせず自社の情報分析体制を強化し、「主張力」を向上させることが不可欠と言えるでしょう。

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5月 11, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その13~

4月1日、新年度開始にともない、多くの企業が内部統制報告制度3年間に突入しました。中でも上場企業は、今後IFRSというさらに大きなテーマに取り組む必要があり、内部統制監査コストの削減は、継続的な重要課題となっています。そこで、お届けしているのが本シリーズ。日本公認会計士協会から公表された「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に着目し、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネをクリアにしています。
さて今回は、アンケート「Q17-2」と「Q18-2」に着目したいと思います。

●Q17-2記述設問●
内部統制監査を実施する上で監査役又は監査委員会に特に要望する事項の内容をご記入ください。

※内部統制監査を実施する上で監査役又は監査委員会に特に要望する事項がある監査責任者(監査法人)が対象です。
※回答の内「その他」は除きました。

■監査責任者のホンネ:企業サイドの実状に対する不満■

第1位:内部統制の不備、懸念事項、発見事項など監査人への情報提供(情報交換)を要望する
第2位:監査役監査での情報をもとに経営者層への適切なアドバイスを要望する
第3位:会計基準、監査基準及び内部統制報告制度への理解を深めることを要望する
第4位:監査役監査の時期や範囲について、内部統制監査の効率的な実施のための協力を要望する
第5位:内部統制上の課題を検出し、改善を促すなど主体的に活動することを要望する
第6位:適切な監査時間、適正な監査報酬を得られるように協力することを要望する
第7位:初年度の不備の是正に関する監査役監査の実施を要望する

いずれも、非常に興味深い回答です。第1位の回答から分かるのは、監査役や監査委員会から、監査法人に対して内部統制に関する極めて重要な情報が提供されていないという驚きの実状です。おそらく、情報を定期的に分析できる体制が社内に確立されてないことが最大の原因でしょう。また、第3位の回答からも、監査役や監査委員会における課題が明らかになっています。制度への理解が足りないと厳しく指摘されています。
さらに注目したいのは、第5位の回答です。企業サイドが、現在の内部統制の課題を把握できていないことも指摘されています。実質、監査法人に「丸投げ」している実態が鮮明となっています。こうした監査法人側の不満が、第6位の回答につながっていると推測されます。
上場企業であり続ける限り、内部統制報告制度と内部統制監査から逃れることはできません。関連コストを削減するためには、企業側が現在の内部統制システムをしっかり見直し、改善を図ることが重要だと考えられます。

いかがでしょうか。2年目、3年目の内部統制、その課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

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次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

4月 28, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その12~

昨年末、日本公認会計士協会から「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」が公表されました。本シリーズでは、同調査結果に着目し、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネをクリアにしています。
さて、第12回目の今回は、アンケート「Q16」に着目したいと思います。

●Q16-2/記述設問●
前問で選択項目1~6を選択した場合には、その内容をご記入ください。
※特にない以外の回答をした方が対象

■(1)内部統制の整備・構築に関する事項件数■

第1位:被監査会社の評価体制や内部統制の整備・運用の更なる向上を要望する
第2位:初年度に発見された不備等の改善を要望する
第3位:社員のスキルアップや意識向上を要望する
第4位:内部統制報告制度に対する部門や企業グループへの影響力の強化を要望する
第5位:ITに関する内部統制の整備・改善を要望する
第6位:文書化の更なるレベルアップを要望する

監査法人が、制度2年目以降に企業サイドに対して最も要望するポイントが分かります。第1位「評価体制や内部統制の整備・運用の更なる向上を要望」、また第2位「初年度に発見された不備等の改善を要望」となっており、現在の内部統制システムの改善を要望しています。社内にPDCAサイクルを構築し、継続的に改善することが要求されています。また、第3位は「社員のスキルアップや意識向上を要望」となっており、実際に内部統制システム運営の実務担当者であるシステム管理者、また実際の社員全体のレベルアップも要求されています。

■(2)評価作業の日程に関する事項件数■

第1位:評価作業が遅れないように十分なスケジュール管理を要望する
第2位:不備が発見された場合の対応を考慮した評価日程の確保を要望する
第3位:その他

制度1年目、いかに多くの企業で監査スケジュールで問題が発生していたか、その内情を物語る回答です。2年目、そして3年目に企業側に要求されるのは、統制効果を立証できるセキュリティレポートの定期提出。監査業務の効率化にも、決して欠かすことができません。

■(3)評価範囲に関する事項件数■

第1位:評価範囲の決定を弾力的に行うこと(常に見直しが必要であるという認識を持つこと)を要望する
第2位:評価範囲が広すぎるため更なる絞込みを要望する
第3位:新規事業を行う場合など、当該事業を評価範囲に含めるかどうかの評価範囲の決定の早期化を要望する

企業側に求められるのは、監査範囲の変更などが発生した場合も、その範囲の統制効果を即座に立証できるセキュリティレポートの提出だと考えられます。

■(4)評価手続に関する事項件数■

第1位:評価作業の効率化を要望する
第2位:評価手続及び文書化レベルの向上を要望する
第3位:被監査会社の評価作業担当者のレベルアップや人員増加を要望する
第4位:キーコントロールの選定や評価件数の見直しを要望する
第5位:評価手続の早期着手を要望する
第6位:内部監査等について監査人が利用できる体制の整備を要望する

注目したいのは、第1位「評価作業の効率化を要望」と第3位「被監査会社の評価作業担当者のレベルアップや人員増加を要望」です。監査法人は、明らかに経営者をサポートするシステム管理者や法務担当者の業務クオリティを課題にしています。言い換えれば、今後、システム管理者や法務担当者の業務クオリティの改善次第で、監査コストを大幅削減も可能であることが分かります。

■(5)経営者等との協議に関する事項件数■

第1位:定期的、積極的な協議の実施を要望する
第2位:前年度からの変更点など経営者側での事前の論点整理を要望する

制度1年目、内部統制システムの整備が進まず、監査法人との定期協議を持つことができなかった企業が、実は非常に多く存在していたことが分かります。セキュリティレポートを定期的に、かつ積極的に提示しながら、監査法人との定期協議を行うことが、監査コスト削減のためにも重要です。

■(6)その他件数■

第1位:監査報酬の適正化を要望する
第2位:内部統制報告制度が導入された趣旨・目的の周知徹底を要望する

気になるのは、第2位「内部統制報告制度が導入された趣旨・目的の周知徹底を要望する」です。実のところ、経営者および、経営者をサポートするシステム管理者や法務担当者に、内部統制報告制度の根本的な趣旨と目的が正しく把握されていない企業が存在しているようです。こうした企業は、やはり制度1年目に内部統制監査コストが大幅にアップしていていることが考えられます。経営者と実務担当者の意識改革を含め、抜本的な改善策の策定が必要でしょう。

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4月 21, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その11~

昨年末、日本公認会計士協会から「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」が公表されました。本シリーズでは、同調査結果に着目し、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネをクリアにしています。
さて、今回は、アンケート「Q16」に着目したいと思います。

●Q16-1/選択設問●
内部統制報告制度の2年目を迎えるに当たって、内部統制監査を実施する上で経営者に特に要望する事項はありますか。

■監査責任者のホンネ:企業サイドへの要望■
経営者への要望となっていますが、実質的に企業全体に対する要望です。システム管理者、法務担当者も含まれていると考えるべきでしょう。回答数から監査法人の要望をランク付けしました。 ※「特にない」は省きました。

第1位:内部統制の整備・構築に関する事項
第2位:評価作業の日程に関する事項
第3位:評価手続に関する事項
第4位:その他
第5位:経営者等との協議に関する事項
第6位:評価範囲に関する事項

今回のアンケート結果で注目したいのは、それぞれの回答に関して、記述設問でさらに細かい回答が収集されている点です。この回答に、内部統制監査コスト削減の数多くのヒントが隠されています。

いかがでしょうか。2年目、3年目の内部統制、その課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

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次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

4月 14, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その10~

昨年末、日本公認会計士協会から公表された「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」。本シリーズでは、同調査結果に着目し、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネをクリアにしています。
さて、第10回目の今回は、アンケート「Q15」に着目します。

●Q15/記述設問●
内部統制監査を行って初めて認識した被監査会社のITに係る内部統制の問題点がございましたら、その内容をご記入ください。

■監査責任者のホンネ(3)試される経営者のノウハウ■
回答数から、TOP4を抽出しました。 ※「その他」「特になし」の回答は省いています。

◎第1位◎
プログラム変更管理、アクセスコントロール、アクセスログ採取等 ITに係る全般統制が有効ではなかった
◎第2位◎
モニタリングができていないことやITに関する規程が不足しているなど、ITに係る全社的な統制が不十分である
◎第3位◎
ITに係る全般統制又はITに係る業務処理統制の非有効性を手作業による統制で補っていた
◎第4位◎
ITに係る全般統制又はITに係る業務処理統制に対する被監査会社の認識が低い

監査法人からの指摘で第1位は「プログラム変更管理、アクセスコントロール、アクセスログ採取等 ITに係る全般統制が有効ではなかった」、つづいて第2位は「モニタリングができていないことやITに関する規程が不足しているなど、ITに係る全社的な統制が不十分である」です。こうした極めて基本的なIT統制で不備のある企業が、実は数多く存在していると考えられます。
また、第3位と4位の回答は明らかにシステム開発部・管理部の不備を指摘しています。数年にわたる事前の準備期間が、有効活用されていなかった企業と考えるべきでしょう。早期に抜本的な対策を講じなければ改善は遠く、今後、内部統制監査コストを削減することは難しいと言わざるをえません。

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4月 1, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その9~

昨年末、日本公認会計士協会から公表された「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」。本シリーズでは、同調査結果に着目し、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネをクリアにしています。
さて、第9回目の今回は、アンケート「Q14」に着目します。

●Q14-1/選択設問●
内部統制監査を実施する上で、内部監査人等の作業を利用しましたか。

■監査責任者のホンネ(1)企業サイドの監査業務のクオリティ■
Q14-1の設問に対する回答の選択肢と回答数から、企業サイドの監査業務のクオリティが分かります。

◎利用した…(62.3%)
◎利用していない…(37.7%)

注目したいのは、実のところ初年度は約4割もの企業で、企業サイドの監査が利用されていなかったことです。つまり、全体の4割の企業では、全ての監査作業を監査法人サイドが担当していたことになります。結果、監査法人サイドの作業の肥大化につながり、監査コストが大幅にアップしてしまったと考えるべきでしょう。

●Q14-2/記述設問●
内部統制監査を実施する上で、内部監査人等の作業を利用していないと答えた理由をご記入ください。

■監査責任者のホンネ(2)企業サイドの監査業務における課題■
回答から、企業サイドの監査業務に対する評価が分かります。

第1位:内部監査人等の能力、体制、評価方法等が未知数又は不十分であると判断したため
第2位:監査人自らが実施したほうが効果的かつ効率的であると判断したため
第3位:初年度であり慎重に対応したため
第4位:内部監査人等の作業が遅延しており、内部統制監査で利用できるタイミングを逸したため
第5位:内部監査人等の評価結果の信頼性に疑問があると判断したため
第6位:内部監査人等の評価の時期、手続、範囲に相違があるため

記述設問ならではですね。監査法人のホンネが伝わってきます。第1位は「内部監査人等の能力、体制、評価方法等が未知数又は不十分であると判断したため」、第2位は「監査人自らが実施したほうが効果的かつ効率的であると判断したため」、さらに第4位は「内部監査人等の作業が遅延しており、内部統制監査で利用できるタイミングを逸したため」、第5位にいたっては「内部監査人等の評価結果の信頼性に疑問があると判断したため」と判断されています。
初年度の内部統制監査の実務で、いかに企業サイドの発言力と主張が不十分であったかが分かります。また、企業サイドの体制にも明らかに不備があったと考えられます。2年目、3年目に内部統制監査コストを確実に削減するためには、企業サイドで確実なエビデンス体制を構築し、レポートをベースに定例監査で明確な主張を行い、監査法人との対等な協力関係を築いていくことが重要です。

いかがでしょうか。2年目、3年目の内部統制、その課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

Dr.QがITサプリをお届けしました。
次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

3月 24, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その8~

現在の内部統制の課題と監査法人のホンネが分かる、「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」。昨年末に日本公認会計士協会から公表された同調査結果に、今回も引き続き注目したいと思います。
さて、第8回目の今回は、アンケート「Q8」に着目します。

●Q8-1/選択設問●
経営者との協議では主にどのような事項を協議しましたか。(複数選択可)

■監査責任者のホンネ(3)試される経営者のノウハウ■
回答数から、TOP3を抽出しました。

第1位:評価作業の進捗状況について…(67.2%)
第2位:評価範囲について…(59.5%)
第3位:評価手続の方法について…(42.6%)

Q8回答のTOP3が、「進捗状況」「評価範囲」「手続きの方法」となっています。内部統制監査コスト削減のためには、これらの協議の段階で、経営者が主導権を握れるかが問題です。社内の統制環境の実効性を立証できるセキュリティレポートをベースにしながら、円滑に協議を進めることができれば、監査業務を着実に削減できると考えられます。監査法人への依存体質から脱却するためにも、システム管理部から経営層への的確なフォローがますます重要となります。ムダを削減し、経営コストを圧縮し、そして成長分野へ理想的なコスト配分を図るためにも、システム管理部のさらなる活躍が欠かせません。

●Q8-2/記述設問●
前問で選択項目7(その他)を選択した場合には、その内容をご記入ください。

■監査責任者のホンネ(4)コスト削減のポイント■
やはり記述設問は違います。2年目、3年目の内部統制監査コスト削減のポイントが隠されています。

◎監査方法、監査範囲、進捗状況、結果、来年度に向けての課題など全般的な事項について
◎内部統制の構築や評価の体制について
◎全社的な内部統制について
◎ITに関わる戦略や評価について
◎海外を含む子会社の状況等について
◎不備の内容やその改善策について
◎あくまでも法令が求めるから対応しているという域を出なかった

Q8回答の「その他」に関する記述回答の中には、「内部統制の構築や評価の体制」「ITに関わる戦略や評価」「不備の内容やその改善策」などが含まれています。これらの協議を円滑に進める上で、やはりシステム管理部のサポートの重要性を感じます。的確なサポートができている企業は、2年目、3年目と確実に内部統制監査コストを削減できるでしょう。その反面、的確なサポートができていない企業は、内部統制監査コストを一向に削減できない状況にあるのではないでしょうか。

いかがでしょうか。2年目の内部統制、その課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

Dr.QがITサプリをお届けしました。
次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

3月 18, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その7~

現在の内部統制の課題と監査法人のホンネが分かる、「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」。昨年末に日本公認会計士協会から公表された同調査結果に、今回も引き続き注目したいと思います。
今回は、アンケート「Q7」に着目します。

●Q7-1/選択設問●
内部統制監査初年度を終えて、監査責任者の立場から、初年度の監査対応(品質管理を含む)は十分であったと思いますか。

■監査責任者のホンネ(1)内部統制監査に対する自己評価■
Q7-1の設問に対する回答の選択肢と回答数から、自身の監査業務に対する自己評価が見えてきます。

第1位:十分であったと思う…(85.6%)
第2位:どちらとも言えない…(11.4%)
第3位:十分であったと思わない…(3.0%)

「第1位の十分であった…100%」が、本来あるべき姿です。しかし、実状は異なります。「どちらとも言えない」と「十分であったと思わない」を合わせて、約15%。つまり、上場企業の15%では、監査法人が満足できる内部統制監査業務が行われていない実態が明らかになってしまいました。果たして、現在の内部統制システムは有効的なのでしょうか…。また、投下されている内部統制監査コストは適正なのでしょうか…やはり再点検が重要です。

●Q7-2/記述設問●
Q7-1で「十分であったと思わない」と回答された方は、特にどのような点で十分でなかったと思いましたか。その内容をご記入ください。

■監査責任者のホンネ(2)内部統制監査の実状■
回答から、内部統制監査の実務における課題が一層鮮明になります。

◎監査人の判断が統一されていなかった
◎被監査会社の評価体制が不十分であった
◎その他

ここでも、企業サイドの評価体制の不備が指摘されています。つまり、監査法人からの監査要望に応じて、統制の有効性を立証できるレポートなどを提出できる体制が、実のところ多くの企業で整備できてていなかったということを意味しています。こうした不備により、全体の監査業務が増加してしまい、最終的に監査コストアップにつながってしまうことが考えられます。内部統制監査コストを全体的に、かつ計画的に確実に圧縮させるためには、やはり定期的なセキュリティレポートの提出が不可欠です。内部統制監査コスト圧縮の要は、実はシステム管理部と言っても過言ではありません。

いかがでしょうか。2年目の内部統制、その課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

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次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

3月 10, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その5~

昨年末、日本公認会計士協会から公表された「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」。今回も引き続き、同調査結果を通して、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネを考えたいと思います。
第5回目の今回は、アンケート「Q5」に着目します。

●Q5-1/選択設問●
監査責任者の視点から、内部統制報告制度導入により被監査会社に及ぼしたメリットはあったと思いますか。(複数選択可)

■監査責任者のホンネ(1)内部統制システムの実効性■
Q5-1の設問に対して、回答の選択肢と、回答数から、監査法人が考える現在の内部統制システムの実効性に関する評価をランク付けしてみました。

第1位:財務報告の信頼性に関するメリットがあったと思う…(49.5%)
第2位:業務の有効性及び効率性に関するメリットがあったと思う…(30.5%)
第3位:法令等の遵守(資産の保全や不正の発見等を含む)に関するメリットがあったと思う…(12.6%)
第4位:メリットがあったと思わない…(9.5%)
第5位:上記1~3以外のメリットがあったと思う…(7.7%)
第6位:分からない…(6.0%)

この回答内容には、正直驚きました。「メリットがあったと思わない」と「分からない」の回答が、全体の15%も存在しています。監査法人の眼からも、内部統制の導入効果が不透明な企業が、実は15%も存在していることを意味します。全ての上場企業に義務化されている内部統制システムですが、やはり現在の実効性に大きな課題を抱えている企業が非常に多く存在し、関連コストを浪費していることが分かります。日本の上場企業数は、約4,000社。しかし、そのうち、約600社もの企業で、同様の状況が起こっていると推測されます。浪費企業にならないためにも、現状の内部統制システムの実効性を客観的に再度分析する必要があります。

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2月 23, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その4~

さる12月に日本公認会計士協会から公表された「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」。今回も引き続き、同調査結果を通して、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネを考えたいと思います。
第4回目の今回は、アンケート「Q4」に着目します。

●Q4-2/記述設問●
財務諸表監査が効果的かつ効率的に実施されたと思わないと答えた理由をご記入ください。
(Q4-1で「効果的かつ効率的に実施されたと思わない」または「まったく効果的かつ効率的に実施されたと思わない」と回答した監査責任者が対象)

■監査責任者のホンネ(2)非効率の要因■
Q4-2は「記述設問」のため、一層リアリティのあるホンネを感じ取ることができます。 この設問も、回答数からランク付けしてみました。

第1位:内部統制の評価及び監査等に相当な時間がかかり、財務諸表監査を効果的かつ効率的に行うことに寄与した印象が薄いため
第2位:四半期レビューや財務諸表監査との作業が重複したため
第3位:実証手続等の財務諸表の監査手続の軽減効果がなかったため
第4位:財務諸表監査と内部統制監査を区別して考えているため
第5位:内部監査人等の作業等が内部統制監査に利用できるレベルではなかったため

注目したいのは、やはり第1位の「内部統制の評価及び監査等に相当な時間がかかり、財務諸表監査を効果的かつ効率的に行うことに寄与した印象が薄いため」という記述です。回答数でも、圧倒的です。
この回答に、内部統制報告制度2年目、そして4月からはじまる3年目の大きなヒントがあります。企業サイドの積極的な取り組みによって、内部統制の評価と監査プロセスを効率化できれば、監査全体の効率が高まり、監査コストを大きく削減することが可能になるということです。そのためにも不可欠なのが、四半期レビューの際に定期的に内部統制の実効性を立証できるレポートの提出です。エビデンス体制の整備は、経営コスト削減に直結すると言っても過言ではありません。

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2月 10, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その3~

さる12月に日本公認会計士協会から公表された「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」。今回も引き続き、同調査結果を通して、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネを考えたいと思います。
第3回目の今回は、アンケート「Q4」に着目します。

●Q4-1/選択設問●
監査責任者の視点から、財務諸表監査と内部統制監査を一体的に行うことにより財務諸表監査が効果的かつ効率的に実施されたと思いますか。

■監査責任者のホンネ(1)現在の監査方法の効率性■
Q4-1の設問に対して、回答の選択肢と、回答数から、監査法人が考える現在の監査方法の効率性に関する評価をランク付けしてみました。

第1位:効果的かつ効率的に実施されたと思う(48.1%)
第2位:どちらとも言えない(34.7%)
第3位:効果的かつ効率的に実施されたと思わない(9.5%)
第4位:十分に効果的かつ効率的に実施されたと思う(6.3%)
第5位:まったく効果的かつ効率的に実施されたと思わない(1.4%)

この回答から、非常に重要なポイントがクリアになります。注目していただきたいのは、「どちらとも言えない」「効果的かつ効率的に実施されたと思わない」「まったく効果的かつ効率的に実施されたと思わない」の3つの回答率を合計すると、約50%となる点です。実は監査法人自身も、現在の監査方法の効率性に疑問を感じていることが分かります。
少々荒っぽい理論ですが、上場企業の約50%は、監査方法や監査プロセスをもっと効率的に改善できる可能性があるということも考えられます。言い換えれば、企業サイドが、監査法人に一任することなく、積極的に主張と発言を行うことで、監査プロセスをリードできるということです。

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2月 8, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その2~

さる12月、日本公認会計士協会から、「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」が公表されました。同調査の対象は、上場企業の監査責任者。監査責任者とは、いずれも客観的な立場から上場企業の内部統制の実状を見ている監査法人のため、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネがクリアになります。今回は、前回に引き続き、同アンケートの「Q3」に注目したいと思います。

●Q3-2/記述設問●
前問で選択した項目について、最も苦労したと思うことの内容をご記入ください。

■監査責任者のホンネ(2)IT統制の実効性評価で苦労したポイント■
Q3-2に対して、次の7つの記述がされています。Q3-1とは異なり「記述設問」のため、一層リアリティのあるホンネを感じ取ることができます。  
※「その他」の記述は除いています。

第1位:IT全般統制の評価の検討に苦労した
第2位:被監査会社の評価作業が遅延したため苦労した
第3位:被監査会社が小規模で、IT関連の規程がないことやITに関する専門家がいないために苦労した
同3位:対象とするプロセス数が多く、ITシステムが広範囲かつ複雑であるため苦労した
第5位:ITに係る内部統制の有効性の判断等の基準が明確でないため苦労した
同5位:ITに係る内部統制について被監査会社との見解の相違や調整に苦労した
同5位:被監査会社のIT知識が十分でなかったため苦労した

注目したいのは、第2位と第3位の記述です。監査責任者は、明らかに企業側の準備不足と体制の不備を指摘しています。平成21年3月期の上場企業の大半で、監査コストが急上昇したことは数多くのメディアで報道されていますが、実はその大きな要因は企業サイドにもあったことが分かります。
企業サイドとして認識すべき大切なポイントは、監査責任者の「苦労した」は、監査業務自体の長期化につながる可能性が極めて高いということです。最終的に年間監査コストの高額化につながってしまいます。次年度の監査コストへの影響も及ぼすことになるでしょう。
やはり、内部統制報告制度2年目、そして春からはじまる3年目に要求されるのは、企業サイドのIT統制の実効性に関する立証力です。そのためにも、定期的にレポートを提出できるエビデンス体制の整備が、ますます重要になってくると考えられます。

いかがでしょうか。2年目の内部統制、課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

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次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

1月 29, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
~日本公認会計士協会「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」に注目 その1~

さる12月、日本公認会計士協会から、「平成21年3月期の内部統制監査に関するアンケート調査結果」が公表されました。同調査の対象は、上場企業の監査責任者。監査責任者とは、いずれも客観的な立場から上場企業の内部統制の実状を見ている監査法人のため、現在の内部統制の課題と監査法人のホンネがクリアになります。まず第1回目の今回は、同アンケートの「Q3」に注目したいと思います。

●Q3-1/選択設問●
 内部統制監査の初年度を終えて、監査責任者の立場からみて、監査チームが内部統制監査において、最も苦労したと思うことは何でしょうか。

■監査責任者のホンネ(1)苦労したポイント■
Q3-1の回答数から、苦労したポイントをランク付けしました。ベスト10です。
※「その他」および「特にない」の選択肢と回答数は除いています。

第1位:業務プロセスに係る内部統制(決算・財務報告プロセスを除く)の評価の検討
第2位:監査計画の策定
第3位:決算・財務報告プロセスに係る内部統制の評価の検討
第4位:内部統制の不備の判断
第5位:内部統制の重要な欠陥の判断
第6位:ITに係る内部統制の評価の検討
第7位:全社的な内部統制の評価の検討
同7位:不備又は重要な欠陥の存在が財務諸表監査に与える影響の検討
第9位:評価範囲の妥当性の検討
第10位:監査人の独立性の検討

この回答結果から分かることは、監査責任者(=監査法人)自身も、内部統制監査1年目は「かなり手探り状態だった」ことが分かります。苦労したポイントとして、第2位が全体スケジュール、また第4位と第5位が最終的な内部統制の実効性の判断になっており、この3つを抜くと、1年間の具体的な監査ポイントの中で、「ITに係る内部統制の評価の検討」を、実質3番目に苦労したポイントに上げていることになります。財務諸表だけでなく、やはり監査法人のIT統制に対する注目度も非常に高いことが分かります。2年目、そして3年目も重要な監査項目です。

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1月 27, 2010 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
明らかになった課題(3)
~企業サイドの理解度 その2~

2年目に突入した内部統制の課題を明らかにし、対策を考察している本シリーズ。今回は、前回に引き続き、11月5日からスタートした「第1回 内部統制報告制度ラウンドテーブル」参加者の発言に注目し、課題をクリアにしたいと思います。

●注目発言(2)●

投資家の視点としては、利益の増加など企業価値を高めるために内部統制報告制度があると考えている。2年目、3年目に何をしたら価値が向上するかを企業側は考えてほしい。

市場関係者の発言です。一見ソフトな発言に思われますが、企業が内部統制システムを企業価値の向上に活用できていない点をはっきりと指摘しています。市場関係者の眼からみても、企業が内部統制システムを現状有効活用できていないことが明らかということでしょう。2年目、3年目と、企業の業務改革や効率化にまで、内部統制システムを積極的に活用していくことが要求されます。

●注目発言(3)●

内部統制とコンプライアンス(法令順守)を同じように考えている企業がある。内部統制はコンプライアンスより大きな概念。財務諸表の正確性の確保だけを考えるだけでなく、業務の有効性や効率性の向上につなげる必要がある。
日本内部統制研究学会の藤沼常務の発言です。藤沼常務は、企業の内部統制システムが財務諸表の正確性確保にばかりウェイトが置かれていることを課題視しています。財務諸表の正確性確保は、内部統制システムが果たすべき一つの目的に過ぎません。内部統制システムを、より健全な企業風土づくりに役立てることが2 年目、3年目の最大のポイントです。

いかがでしょうか。2年目の内部統制、課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

Dr.QがITサプリをお届けしました。
次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

12月 2, 2009 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
明らかになった課題(3)
~企業サイドの理解度 その1~

2年目に突入した内部統制の課題を明らかにし、対策を考察している本シリーズ。今回は、11月5日からスタートした「第1回 内部統制報告制度ラウンドテーブル」参加者の発言に注目し、課題をクリアにしたいと思います。

●内部統制報告制度ラウンドテーブル
日本内部統制研究学会と日本公認会計士協会によって開催されている、内部統制報告制度に関するミーティング。ラウンドテーブルの名の通り、参加者が自由に意見を出し合い、議論を深めることを目指して開催されています。さる11月5日、第1回が開催されました。今後も定期的に開催され、内部統制報告制度の改定ポイントに関して議論を深めていく予定です。

●注目発言(1)●
内部統制の整備・運用は企業にとって必要。だが監査費用の増加や文書化に費用がかかった分、効果が見えにくいのがデメリットである。
すでに内部統制システムを1年間稼働させ、内部統制報告書の公開を完了した企業側の発言です。企業内の内部統制実務者から、こうした発言が出てしまうことからも、やはり内部統制システムの本当の目的を企業側は理解できていないと言わざるをえません。
内部統制システムが、単に「内部統制報告制度対策」でしかない実状がクリアになってしまいました。より健全な企業風土づくり、リスクマネジメント強化などに活用できていない可能性が高いと考えられます。
また、その実状に企業側の実務者が気づいていないことも大きな課題と言えるでしょう。ここままでは、「内部統制システム=制度対策コスト」になってしまう可能性すら考えられます。

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11月 24, 2009 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
明らかになった課題(2)
~監査報酬と費用対効果 その1~

2年目に突入した内部統制の課題を明らかにし、対策を考察する本シリーズ。今回も引き続き、10月に公開されたばかりの(社)日本監査役協会の「第3回 財務報告に係る内部統制報告制度に関する インターネット・アンケート」集計結果に着目したいと思います。

●企業経営を圧迫する、監査報酬

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同アンケート結果の「今年度の監査法人の監査報酬」に注目したいと思います。アンケート結果によると、今年度の監査時間は、全体の平均値で6,812.13 万円。新興市場上場企業の平均報酬が2,966.22万円である一方、東証一部や二部などを含むその他の市場上場企業の平均値は7,719.94万円となっています。
新興市場上場企業であれば、監査法人に対して毎月約247万円の平均監査報酬を支払っており、その他の市場上場企業では、毎月約643万円の平均監査報酬を支払っていることになります。内部統制システム2年目も、依然として上場企業は非常に高額の監査報酬を支払っていることが分かります。

高額な監査報酬が、多くの上場企業の収益を圧迫していることは確実。とはいえ、上場企業であり続ける限り、内部統制監査を受け続けることが不可欠になります。今後は中長期的視点に立って、内部統制システムの運用方法を改善し、監査法人の工数の削減を進めることが重要です。

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      次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

11月 10, 2009 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
明らかになった課題(1)
~IT統制の不備 その2~

2008年4月から、金融商品取引法によってスタートした内部統制報告制度。上場企業に、自社の内部統制を評価した「内部統制報告書」が義務化されました。1年目を多くの企業が乗り切り、内部統制は現在2年目に突入しています。そこで、1年目と現在の内部統制を分かりやすく客観的に分析しながら、課題と対策を明らかにする新シリーズをスタートさせたいと思います。タイトルは「内部統制報告制度、2年目を読み解く」。今回も、前回に引き続き、明らかになったIT統制の不備に関して解説します。

●突出したIT統制の不備

(社)日本監査役協会のアンケートでは、「内部統制は有効である」と評価された企業に対して、重要な欠陥には至らなかった不備の内容に関しても、追加質問を行っています。結果、最も多いのが「IT統制等」の不備。回答した1,141社の内、突出した410社(約36%)が監査法人からIT統制の不備を指摘されている状況です。また、その具体的な内容として、次の4点を不備として指摘された模様です。

◎ウイルス対策ソフトの装備につき、一部の会社所有パソコンがチェック対象から漏れていた
◎インターフェースアプリケーションのアクセス制限がなされていない
◎Security管理の徹底
◎プログラム修正時の適切な対応
◎レベル毎の管理者ID設定・管理
◎新規プログラム移行時の手続きの管理
◎システムソフトのバージョンアップ時の適切な対応

●上場企業各社に求められる、IT統制の不備へのスピーディーな対応

内部統制2年目、公認会計士や監査法人の監査は1年目よりも、さらに厳格化します。だからこそ、リスクに発展する可能性の高いIT統制の不備に対して、いち早く対応することが各社に求められます。経理システム、財務システムの強化に取り組むだけでは、内部統制システムは、決して完成しません。

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11月 4, 2009 内部統制報告制度、2年目を読み解く |

■内部統制報告制度、2年目を読み解く■
明らかになった課題(1)
~IT統制の不備 その1~

2008年4月から、金融商品取引法によってスタートした内部統制報告制度。上場企業に、自社の内部統制を評価した「内部統制報告書」が義務化されました。1年目を多くの企業が乗り切り、内部統制は現在2年目に突入しています。そこで、1年目と現在の内部統制を分かりやすく客観的に分析しながら、課題と対策を明らかにする新シリーズをスタートさせたいと思います。タイトルは「内部統制報告制度、2年目を読み解く」。第一回目は、明らかになったIT統制の不備に関して解説します。

●「重要な欠陥」は全体の2%ですが…

金融庁の今年7月集計によると、内部統制報告書を提出した2,670社の内、評価結果において「内部統制は有効である」と評価された企業は全体の 97.6%。「重要な欠陥があり、内部統制は有効でない」と評価された企業は、全体の2.1%。社数は、わずか56社となっています。一見、内部統制が成功し、十分に機能しているかのように思われます。しかし…各社の内状には、これから甚大なリスクに発展する可能性のある課題が残されています。

●(社)日本監査役協会:最新調査結果に着目

(社)日本監査役協会のWebサイトでは、内部統制の1年目を総括し、現状を把握する上で非常に有効的な情報が公開されています。今年の8月から9月にかけて、約2,000社の上場企業を対象にした「第3回 財務報告に係る内部統制報告制度に関する インターネット・アンケート」集計結果です。10月2日に公開されたばかりの最新情報です。この集計結果を見ると、1年目の内部統制の課題と今後の取り組むべきポイントが、クリアになってきます。

いかがでしょうか。2年目の内部統制、課題と対策をご理解いただけたでしょうか。尚、クオリティではIT統制の重要な基盤としてフル活用できる「QAW/QND Plus」をご用意しています。詳細は、クオリティのWebサイトにてご確認ください。

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次回も引き続き、「内部統制報告制度、2年目を読み解く」をお届けします。

10月 27, 2009 内部統制報告制度、2年目を読み解く |