■電気料金、大幅値上げへ!!■
~電気料金制度改正の動向 その1~

この4月から、工場やオフィスビルなど企業を対象に電気料金が大幅に値上げされます。しかし、この先もさらなる大幅値上げの可能性が考えられます。そこで今回は、値上げへのハードルを下げることにもつながる電気料金制度改正の動向を、2回に分けて解説したいと思います。

◎電気料金制度・運用の見直しに係る有識者会議

昨年の「東京電力に関する経営・財務調査委員会」の報告書で、電気料金制度とその運用についての問題点が指摘されました。この指摘を受けて改善点を見出すために、資源エネルギー庁(経済産業省)が設置した有識者会議です。

※同会議の配布資料や議事要旨などは、以下のURLで確認できます。
電気料金制度・運用の見直しに係る有識者会議(第1回)議事要旨
http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy/denkiryoukin/001_giji.html

◎東京電力に関する経営・財務調査委員会の報告書で指摘された問題点

同調査委員会の報告書では、現在の電気料金制度に関して具体的に以下の内容が指摘されています。

※同調査委員会の報告書は、以下のURLで確認できます。
東京電力に関する経営・財務調査委員会
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/keieizaimutyousa/dai10/gijisidai.html

6.1.3 現行料金制度とその運用の問題点と見直しの方向性
(3)電源構成の不確実性への配慮
1. 電源構成に占める原子力発電の扱い
原子力発電所が停止を余儀なくされる事態が近年頻発していること、また原子力発電所の再稼働が不確実な情勢であることを踏まえ、原子力発電所の停止等による電源構成の変動に伴う燃料費等の影響について、料金に適切に反映できるよう配慮した制度設計とすべきではないか

◎ポイント(1)
現在の東京電力の供給体制は、原子力発電所の停止分を火力発電所の稼働率を高めることで補われています。電源構成は、原子力発電所の比率が下がり、昨年の同時期と比較して大きく異なっていることが推測できます。資源エネルギー庁の電力統計で、電力10社全体の発電構成比は以下の通りとなっています。

※水力発電:25%
※火力発電:49%
※原子力発電:26%

昨年のような事態を受けて、現在はこの構成比が大きく変化していると考えられます。さらに1月25日、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所5号機も発電を停止しました。今後ますます火力発電への依存率が高まることが確実です。こうして構成比が急激に変化したことで、燃料の調達コストも急激に増加していきます。

※資源エネルギー庁(経済産業省)電力統計
http://www.enecho.meti.go.jp/info/statistics/denryoku/result-2.htm

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次回も引き続き、「電気料金、大幅値上げへ!!」をお届けします。

2月 2, 2012 ■電気料金、大幅値上げへ!!■ |

■電気料金、大幅値上げへ!!■
~火力発電所の稼働率増加 その2~

すでに報道されている通り、さる12月22日に、東京電力は工場やオフィスビルなど企業向けの電気料金を、来年4月以降に値上げする方針を打ち出しました。電気料金は、いよいよ本格的に値上げ段階に突入しました。しかし、今後もさらなる大幅値上げの可能性を否定できません。今回も引き続き「火力発電所の稼働率増加」に着目し、値上げの可能性を解説します。

◎2012年に全原発が停止

2012年1月13日から、四国電力の伊方原発2号機が定期検査で運転停止になります。国内で稼動中の原子力発電所は、残りわずか5基。これら5基も4月から定期検査に入るため、国内の全ての原子力発電所が停止し、稼働率がゼロになる可能性があります。
これによって2012年、日本中で昨年以上に火力発電所が稼動することになります。各社のLNG、原油、重油の調達量も、ますます高まることが予想されます。火力発電所の高い稼働率が続く限り、電気料金が元に戻ることはあり得ないと言っても過言ではありません。

◎懸念される、CO2排出量

火力発電所の稼働率上昇によって懸念されるもう一つの課題が、発電段階におけるCO2排出量です。原子力発電によって、ある程度抑えられていた日本のCO2排出量は、確実に急上昇することになります。近い将来、膨大な排出権購入コスト、新たな発電所の建設コストなど、東京電力はさらに大きなコスト負担を負わざるを得ません。それらも今後、確実に電気料金に反映されることになるでしょう。2012年の20%値上げは、はじまりに過ぎない可能性があるのです。

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1月 25, 2012 ■電気料金、大幅値上げへ!!■ |

■電気料金、大幅値上げへ!!■
~火力発電所の稼働率増加 その1~

すでに報道されている通り、さる12月22日に、東京電力は工場やオフィスビルなど企業向けの電気料金を、来年4月以降に値上げする方針を打ち出しました。電気料金は、いよいよ本格的に値上げ段階に突入しました。しかし、今後もさらなる大幅値上げの可能性を否定できません。今回は「火力発電所の稼働率増加」に着目し、値上げの可能性を解説します。

◎20%の値上げ

昨年12月22日の会見で、東京電力は工場やオフィスビルなど企業向け電気料金を20%の電気料金値上げ申請を検討中であることを発表しました。さらに、家庭向け電気料金に関しても同じく、20%の値上げを検討中であることも発表されました。シリーズ前半でピックアップした、第三者委員会が行ったシミュレーションでも料金値上げ率は最大で10%でした。2倍です。同会見の席でも値上げ最大の要因として上げられたのが、「燃料費の負担増」でした。実は、燃料費は東京電力だけの問題ではなく、原子力発電に依存している日本中の電力会社が全く同じ課題に直面してます。

◎のしかかる燃料費

昨年の夏とは違い、現時点で電力使用制限令は発令されていません。しかし、現在の東京電力の供給力は火力発電所の稼働率を上げることで「なんとか」維持されている状態です。火力発電所のフル稼働によって、電力各社のコスト負担額は急増しています。事実、2011年4月~9月のLNG(液化天然ガス)の調達量は前年同期比で21%増加し、原油・重油も47%増加。電力10社の燃料費負担は6,600億円増加しています。

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1月 19, 2012 ■電気料金、大幅値上げへ!!■ |